小説・SF
地球航路 (創元SF文庫 ス 3-4) 作者:メリッサ スコット 東京創元社 Amazon サイレンス・リー三部作、完結編。前二冊の感想はこちら。 abogard.hatenadiary.jp abogard.hatenadiary.jp 人類が広く宇宙に進出している世界で、その始祖の星である地球が封鎖され…
日本SFの臨界点 新城カズマ 月を買った御婦人 (ハヤカワ文庫JA) 作者:新城 カズマ 早川書房 Amazon 昔から名前は知ってるけどちゃんと読んだことって無いよなーと思い。少なくともアンソロジーに収録された1本は読んでるのか。 abogard.hatenadiary.jp 「…
孤独なる静寂 (創元SF文庫) 作者:メリッサ スコット 東京創元社 Amazon 「天の十二分の五」に続くシリーズ第2段。前巻の感想はこちら。 abogard.hatenadiary.jp スター・ウォーズ旧三部作の影響だろうなんてことを書いているけれど、そもそもキャラクター配…
イヴのいないアダム (ベスター傑作選) (創元SF文庫) 作者:アルフレッド・ベスター 東京創元社 Amazon 創元SF文庫の未読を読むキャンペーンです。 「分解された男」「虎よ!虎よ!」あと「ゴーレム100」か。ベスタ―というと長編のイメージなんだけど、こちら…
天の十二分の五 (創元SF文庫) 作者:メリッサ スコット 東京創元社 Amazon 創元SF文庫の未読を読んでみるキャンペーンその2。以前からタイトルだけは知ってましたねこれ。でも3部作だとは知らなかったし、魔法の力が支配する宇宙が舞台のスペースオペラだと…
レッド・プラネット (創元SF文庫) 作者:ロバート・A・ハインライン 東京創元社 Amazon 創元SF文庫の未読を読んでみるキャンペーン(何)ハインラインのジュブナイルSFも色々読んでたけど、これは未読でした。Amazonの書影は現行版が出てるけど、図書館で書庫…
百万光年のちょっと先 (ジャンプジェイブックスDIGITAL) 作者:古橋秀之,矢吹健太朗 集英社 Amazon もとは徳間の「SF Japan」誌に掲載された作品を集英社から単行本化されたもの。先日「四つのリング」を再読してやはり面白くて、まとめてよんでみようと。ち…
グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船 (ハヤカワ文庫JA) 作者:高野 史緒 早川書房 Amazon 刊行以来評判が高かった1冊を神保町ブックフェスティバルでサイン本購入。いろいろと声は聞こえてきたので二人のキャラクターがそれぞれ属するパラレルワールドが交…
時間線をのぼろう【新訳版】 (創元SF文庫) 作者:ロバート・シルヴァーバーグ 東京創元社 Amazon うーん、なんかダメだったなこれ(´・ω・`) 読んだ、という記録だけ残しておく。
ウは宇宙ヤバイのウ!〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA) 作者:宮澤 伊織 早川書房 Amazon 負けたというのもおこがましいけど、なんか「負けた……!」と感じる一冊。 朝、登校中の女子高生の頭上に巨大隕石が落ちて地球が滅亡するところから始まり、読者に情報を咀嚼…
一千億の針【新版】 (創元SF文庫) 作者:ハル・クレメント 東京創元社 Amazon さて、どこから書き出しましょうかね。本書はハル・クレメントの名作「20億の針」の続編で、ぼくはその「20億の針」を岩崎書店のジュブナイル版「星からきた探偵」ではじめて読ん…
フォワード 未来を視る6つのSF (ハヤカワ文庫SF) 作者:ブレイク クラウチ,ベロニカ ロス,N K ジェミシン,エイモア トールズ,ポール トレンブレイ,アンディ ウィアー 早川書房 Amazon SFは必ずしも未来を題材とするものばかりではないけれど、未来を題材…
過去を喰らう (I am here) beyond you. 作者:人間六度 一迅社 Amazon さなコン関連で読んでみようと思い、読む。このひとの作品は以前「2084年のSF」で「星の恋バナ」を読んでいて、たいへん面白かった記憶がありました。(長文エントリーに付き注意) aboga…
鋼鉄紅女 (ハヤカワ文庫SF) 作者:シーラン ジェイ ジャオ 早川書房 Amazon 面白い。面白かった。けれどどこかでモヤモヤした気持ちを抱いてしまうのは自分がジェンダーのこっち側にいるからであって、ジェンダーの向こう側にいる人たちには、これまでこうい…
新しい時代への歌 (竹書房文庫) 作者:サラ・ピンスカー 竹書房 Amazon これは面白い!読み応えある内容だった。ロックミュージックを主題に据えているのでそっち方面かなり疎いのだけれど、ロックの持つ精神性や反権力・自由意識というのは伝わった気がしま…
NOVA 2019年秋号 (河出文庫) 河出書房新社 Amazon ツイッターでサメサメ言ってたら本書に収録されている田中啓文の「宇宙サメ戦争」を教示いただいて、読む。かなりの濃厚なパロディで偉い人は好き勝手出来ていいなあと思う反面、この芸風をずっと貫いて偉い…
感応グラン=ギニョル (創元日本SF叢書) 作者:空木 春宵 東京創元社 Amazon エロいものに触れたときにただエロいエロいと言っているとコイツの脳味噌はエロスだらけかと思われそうなので、エロいものに触れたときは「火力!」と叫ぶことにしました。上坂す…
大進化どうぶつデスゲーム (ハヤカワ文庫JA) 作者:草野 原々 早川書房 Amazon 大絶滅恐竜タイムウォーズ (ハヤカワ文庫JA) 作者:草野原々 早川書房 Amazon 進化とはデスゲームである。勝者は繁栄し、敗者は絶滅する。万物の根源は未来にあり、そこから「自ら…
20世紀SF〈4〉1970年代―接続された女 (河出文庫) 作者:ティプトリー,ジェイムズ・ジュニア,ル・グィン,アーシュラ・K. 河出書房新社 Amazon 中村融・山岸真編集による年代別傑作アンソロジー第4巻。先日開催された第2回SFカーニバルのイベント「サイバネティ…
NOVA 2023年夏号 (河出文庫) 河出書房新社 Amazon NOVA初というか日本初の「女性作家だけによるSFアンソロジー」となる今回。前巻の感想はこちらに。今回はもう少し丁寧に1作ごとに見て行こうと思います abogard.hatenadiary.jp ・池澤春菜「あるいは脂肪で…
吸血鬼は夜恋をする: SF&ファンタジイ・ショートショート傑作選 (創元SF文庫) 作者:ヤング、マシスン他 東京創元社 Amazon 当初タイトルからホラーSFの作品集かと思ったけれど実際には副題にもあるように「SF&ファンタジィ・ショートショート傑作選」であ…
アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風 作者:神林 長平 早川書房 Amazon 我、読めり。 …えっこれじゃダメですか感想としてならこの6文字ですべて言い尽くしてるんですがそうですかダメですか。(・ε・)チェー しかし実際、シリーズ4巻ということで好きな人はもう読んで…
ベストSF2022 (竹書房文庫 お 6-3) 竹書房 Amazon 竹書房の短編年間ベストSFアンソロジー第3巻ということで、シリーズ既刊の感想リンクを先に貼っておきます。 abogard.hatenadiary.jp abogard.hatenadiary.jp それでまず苦言を呈しておくと本書の帯には「ま…
最後の宇宙飛行士 (ハヤカワ文庫SF) 作者:デイヴィッド ウェリントン 早川書房 Amazon 正直言っていまひとつだった。あんまりそういうものの感想は書かないことにしているのだけれど、これについては記録しておこうと思う。カバー解説には「名作『宇宙のラン…
ベティアンよ帰れ (ハヤカワ文庫 SF 74) 作者:クリス・ネヴィル 早川書房 Amazon ハヤカワ文庫SF通巻74という、まあ古典ですね。原著は1970年刊行で、ゼナ・ヘンダースンのピープルシリーズのような「素朴で清貧な古き良きアメリカの片田舎」SFがその年代で…
ガンメタル・ゴースト (創元SF文庫) 作者:ガレス・L・パウエル 東京創元社 Amazon アクアク・マカークのキャラはすごく良い。もともとこのキャラありきで短編を書いてそこからいろいろ転がって長編になったというのも頷ける。巻末にはその短編も掲載され…
ヒト夜の永い夢 (ハヤカワ文庫JA) 作者:柴田 勝家 早川書房 Amazon 柴田勝家の長編は初めて読んだな。 ウム、変な話だ。昭和初期を舞台に実在の人物を多数配して幻想的な世界を小説で描くというのはどうやったって「帝都物語」になりそうなものだけれど、「…
ヴィンダウス・エンジン (ハヤカワ文庫JA) 作者:十三 不塔 早川書房 Amazon 第8回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作。韓国人の青年男性を主人公に近未来の中国・成都を舞台に描くアクションという構成に、攻めてるなあと感じる。しかしそれを「攻めてる」と…
機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫) 作者:乾緑郎 新潮社 Amazon 「機巧のイヴ」シリーズ三部作の完結編、らしい。第1作*1、2作*2に引き続いてなのだけれどずいぶん間を開けてしまって、おまけに以前NOVAで読んだ番外編というのが実はこの第3作のその後を描…
べストSF2020 (竹書房文庫) 竹書房 Amazon 2021年版*1に引き続きというか遡ってか、こっちも読んでみる。シリーズ開始ということで意気込みは強く感じられ、あとがきにゴシップめいた話を書いちゃうところとか鼻白むところも無くはない(笑)2冊読んで気がつ…