ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

ジェイン・オースティン&セス・グレアム=スミス「高慢と偏見とゾンビ」

高慢と偏見とゾンビ(二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

高慢と偏見とゾンビ(二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

ホラーっつーかファンタジーっつーか、まーその

バカな話です。(褒めてますよ)

パロディを十分楽しむためにオースティンの「高慢と偏見」を読んでから…と思ってたけど、冷静に考えたらたぶん一生読まないと思うのでこっちだけでもいいか。著者表記が連名になっているのは単純なパロディではなくどうも著作権の切れた原作本文をベースに改稿するようなカタチで書かれたものだから、らしい。あとがきによると「マッシュアップ小説」ってゆーんだってさ、へぇー。

この作品が生まれたきっかけ自体が編集者の方から「『高慢と偏見とゾンビ』ってタイトル考えたんだけど、どうよ?」と言われて始まったとかでまー微妙っちゃ微妙な位置づけですが、いろいろと笑える作品であることは確かです。少林寺とかニンジャとか、いくぶん醜悪な挿絵も含めて全部ギャグだと割り切れば、登場人物の誰一人として共感も魅力も感じ得ないことがマイナスにはならないか。

セス・グレアム=スミス自身は例の「ヴァンパイアハンターリンカーンasin:4403560040を書いたりしてるんだとかで、イロモノ系であるにしてもアイデアマンな人ではあるみたい。いやどこまで編集者の領分かは知りませんけど(w;