ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

犬村小六「とある飛空士への追憶」

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

最近のライトノベルじゃメカの描写ってどうなのかなあとか、そんなことが気になって手に取る。
そんなことを気にして読んだのはたぶん間違いで、普通に読んでいれば普通に面白かったろうに枝葉末節の瑕疵が引っかかって素直に楽しめなかった…

いや実際お話は良いと思うんですよ。「ローマの休日」のような身分違いの恋愛と「紅の豚」のような航空アクション。「低気圧越え」はヒコーキもののお約束!とかまあいろいろ。政略的に嫁がされるヒロインと混血児故正規軍に組み入れられない主人公とがどちらも安易な逃避に向かわないエンディングとかごく普通にオススメできる面白さだ。

だからこの先は読まんでよいです



・水上偵察機って外洋でホイホイ簡単に離着水できるもんなの?
・射撃軸線を相手の未来位置予想に振る、いわゆる見越し射撃は無しでいいのか?

2点が気になって素直に楽しめなかった。いや実にどーでもいい箇所だと自覚はしているし、自分自身航空機にそれほど詳しいわけでは無い。例えば挿絵がもっとファイナルファンタジー的飛行物体を描いてたら「そういう異物」として捉えもするのだけれど、第二次世界大戦風プロペラ機だったから手に取ったのも事実なのでううむ

異世界ファンタジー小説の「文明レベル」が傍目で分かり辛くなって随分たつけどなー。技術と戦術、工業と社会。気になったのはその辺りの齟齬なんだろうな。

ところで、異世界と言うことで「インメルマンターン(だよね?)」は無しでも「ビキニの水着」は有りらしい。それはちょっとほほえましい(笑)