ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

スティーブン・ザロガ「カセリーヌ峠の戦い1943」

カセリーヌ峠の戦い1943―ロンメル最後の勝利 (オスプレイ・ミリタリー・シリーズ 世界の戦場イラストレイテッド)

カセリーヌ峠の戦い1943―ロンメル最後の勝利 (オスプレイ・ミリタリー・シリーズ 世界の戦場イラストレイテッド)

てっきり下旬発売かと思ってたら書店に並んでた。昨年末には見なかったような??

まだ読み終えてないので後日追記予定。購入報告って感じです。「ロンメル最後の勝利」って副題が付いてるのに表紙の写真は壊れた四号戦車ジャン!!などとツッコミ入れようと思ったらamazonでは書影が出ないのであった…

だもんでbk1のリンク貼っとく。はまぞうで此処も使えたら良いのになあ・・・

<追記>
読了しました。チュニジア戦って大抵北アフリカ戦役のオマケみたいな扱いで、「砂漠のキツネ」なんかだともういい加減ダレて飽きてきた辺りに記述されてるので、単独で出版された書籍は珍しい。米軍が物量で押し切ったようなイメージがあるけれども、成る程詳しく読んでみればそう簡単には片付けられないものだなぁと頷くことしきり。航空優勢を得ずに地上戦をやってたなんて米軍らしくないのである。

「我々のボーイズは本当に戦争が出来るのだろうか?」とか「では、教育してやるか」が実地に行われたような印象で語られることは多いが実際に戦争は出来たし、ここで学んだことは以降の戦略に活かされた。戦訓を取り入れるのに柔軟なことは米軍の特徴だが、その為には絶対に人死にが必要だというのは…まあ…真理か。海軍東アジア艦隊やディエップのカナダ軍とか色々。

やっぱ「補給戦」*1読んだあとだとロンメルの評価って変わるもので、しばしば消極性を批判されるフォン=アルニム大将が評価されるべきなんだろうなあと思って読んでたら割とそういうまとめ方だったので、そこは非常に良かった。(もっともアルニムの消極策なら勝てたのかと言われればそうでもないのだろうが)

思うにその、カセリーヌ峠戦が「ロンメルの最後の勝利である」という前提認識が、日本では余り受け止められていないんだろうとは考える。そういう認識を改めるような一冊ではあるのだが。

以前ロバート・キャパの写真展で、カラーフィルムで撮影されたチュニジアの写真を見たことがある。鹵獲された二号戦車とか面白い物が多かったのだが、その後出版物等で再録を見た覚えがないなあ…*2