ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

ロバート・J・ランディージ編「殺しのグレイテスト・ヒッツ」

殺しのグレイテスト・ヒッツ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

殺しのグレイテスト・ヒッツ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

グレイトフル・デッドってバンドが有りましたっけ?まあいいか。15人の著者による殺し屋(ヒットマン)もののアンソロジー。どの作者も現代アメリカミステリー/クライム小説界のヒットメーカーであり、内訳はベテランから新人までよりどりみどり、らしい。自分が腕前を知っていたのはジェフリー・ディーヴァーローレンス・ブロックぐらいか。しかしアメリカの小説世界にはホント空気を呼吸するように殺し屋が出てくるものだなー。

現代物、というわけで所々に「最近の厳しいチェック体制で(銃器所持により)不用意に目をつけられるのは」とか「がぜん興味がわいてきました。まるで『ダ・ヴィンチ・コード』みたいじゃないですか」のような記述が出てきてニヤリとする。こういうものを同時代的に楽しめるのは同時代だけの特権ですw

本ばっかり読んでないでちゃんとパートナーを見つけてリアルな生活を充実させよう!という「ドクター・サリヴァンの診察室」(クリスティーン・マシューズ)と、元戦場報道今は風景専門な写真家と傭兵崩れの殺し屋、そしてただの父親の三人が織り成す「回顧展」(ケヴィン・ウィグノール)の二本がとりわけ良かった。特に後者は…なんというか…掃き溜めの底で瓦礫の山の頂上で、なにか綺麗に輝くものを見つけた気分にさせてくれるような…

まあ偽善でしょうね(えー

マッチョな殺し屋、頭脳派な殺し屋、厭世的な殺し屋、享楽的な殺し屋などなどいろいろなタイプの殺し屋キャラクターが出てきたが、ミニスカ女子高生二丁拳銃オサレBGM無双な殺し屋は出てこなかった。流石にそーゆーものは日本人に特有な性癖*1らしい。

先々どうなるかは、わからないのだが。

*1: ( ゚∀゚)o彡゜ヤンマーニヤンマーニ!!