ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

アガサ・クリスティー「象は忘れない」

象は忘れない (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

象は忘れない (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

考えてみるとクリスティーもそんなには読んでないなー。エルキュール・ポアロ最後の事件は「カーテン」asin:4151300333という作品で、そっちは相当昔に読んだ。(犯人しか覚えてないw)しかし「カーテン」は前々から書き上げていたものを後になって発表したもので、実質的にポアロ最後の作品はこれだと恥ずかしながらつい最近知って、読む。

いや、和みますねこれ。語り部になるのが探偵作家のアリアドニ・オリヴァ老婦人で、冒頭から意に添わぬパーティで同業者や読者やらと色々…みたいな所はやっぱり著者本人を重ねてしまって、その人物がエルキュール・ポアロと共に過去のある事件の謎を解く、という趣向。トリック!とか意外な犯人!!よりは人情重視(?)で、そういえば「オリエント急行」も「ABC」も人情ほろりみたいな部分が好きでした。

解説読んでビックリしたんだけどポアロって1975年まで生きてた*1んだ…と、まあ色々勉強にもなるもので。

*1:しかし第二次大戦中は何をしてたんだろう?