ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

相撲は文化かスポーツか。

この手の話題に対して自分はいつも「相撲とは自分の都合の良さに応じて文化とスポーツとの立場を使い分けるモノです」のような答えを返していた。この事に対して自分の無知と無恥を詫びる。これまでこの手の話題は常に日本相撲協会の言動・行為を対象として成されていたが、考えてみれば「相撲とは何ぞや」を問う際に大相撲だけをとって論じるのは狭量で不見識なことだな。

成る程日本相撲協会は相撲を執り行う組織としてはもっとも巨大でもっともカネに溢れた集団だ。けれども別に、例え文部科学省管轄下の公益法人格を有しているとはいっても、相撲そのものを代表しているわけでは、ない。あくまで日本大相撲協会の執り行う大相撲は(その名に反して)もっと大きな相撲全体の中での一部を占めているに過ぎない。もっと他にも相撲はある。

スポーツとしての相撲に真剣に取り組んでいる人たちは男女問わずに数多くいるし、文化としての相撲を守り執り行う人たちもまた各地の神事祭式のなかに多くある。そのような方々の存在に気がつかずに「相撲とは自分の都合の良さに応じて文化とスポーツとの立場を使い分けるモノです」などと言い続けてきた自分の無知蒙昧さ加減は恥知らずにも程がある。

だからもしもこの先「相撲は文化かスポーツか」と訊ねられたらその時は、それが「大相撲」であることを確認した上で

「『大相撲』は ヤ ク ザ な 興 行 ですね」

と答えることにしよう。無論、その点を改革していこうという意識や人々にはまた別の感慨があるのだけれど、少なくとも今現在の大相撲はそんなもんで、だから横綱が場所中に泥酔しようが誰ぞを殴ろうが大金積んで解決しようが(法律的にはともかく)道義的には何も感じることはない。

そんなもんだろ。

それと、いい歳をした大人の言動・行為を「やんちゃ」と形容できるひとの神経を少し疑います。皮肉で言ってるにしてもねえ。