ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

「マタンゴ」見ました。

この先生きのこるにはきのこを食うしか!な東宝カルト映画(笑)ちょうどデアゴスティーニの東宝特撮コレクションが書店に並んでたんで今日は変な映画の二本立てだ…

子供の頃から存在は知ってて、しかしこれまで見る機会のなかった一本。大抵の東宝作品だと「人類の平和が(キリッ」とかやってる佐原健二がチンピラくさい役柄なのに驚く。そこかよ。というか東宝特撮ってどっか勧善懲悪とか性善説とかそういう道徳的な観点から作られてるような気がしてたんで、登場人物がダメ人間ばかりというのにものすごく驚いた*1

デアゴスに限らず「はまぞう」みると近年DVD化とか、されてたんですね。学生の頃はソフト化されてない作品の代表みたいなことを誰かが言ってたなぁ…ああ、そうだサークルの後輩が特撮マニアでオールナイトで見てきたんだった。「変な色がフィルターで掛かってて、全編薄気味悪い映画」みたいなことを言ってた覚えがあるけれど、そりゃ多分フィルムが劣化してたんだろうなw

原案になったホジスン「夜の声」*2とは随分違う…と思ったら、間に福島正実の翻案小説を挟んでいたのかー!と解説書も勉強になった。人生何事も勉強ですね。役に立つとか立たないとか、そんなの関係ねぇ…ですよ?(弱気)

精神病院に収監された男が背中越しに語りかける無人島への漂流と恐怖。その意外なラストへの構成はラヴクラフト好きにも良いんじゃないかなーと、思われ。

水野久美の妖艶さはよく言われるけれど、もうひとりの女優八代美紀の天真爛漫な演技もコワイぞ。いやさキノコ映画で「せんせぇー、せんせぇー」なんて言ってるんでちょっと笑っちゃったんだけどさww

ニコ動で予告ハケーン。

D


子供の頃にこの映画見られたひとは幸せだと思う。自分は彼らの感覚をさっぱり共有できなくて、それは多分むかしのドット絵ゲームの良さを今のグラフィカルなひとたちに伝えられないようなものなんだろうなー

*1:極限状況下では人間がいかにエゴイスティックに振舞うか、というお話なのだけれど、どう見ても最初っから全員ボンクラ揃いですw

*2:http://d.hatena.ne.jp/abogard/20100328