ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

ウイリアム・ハリスン「ローラーボール」

ローラーボール (ハヤカワ文庫NV)

ローラーボール (ハヤカワ文庫NV)

近未来のアメリカを舞台に殺人ローラーゲームが過熱していく様を描き、二度にわたって映画化され…と聞いてドリュー・バリモア監督作品のアレかと思ったら違った(´・ω・`)

スティーブン・キング的なディストピアSFを期待して読んでみた短篇集だけど、そういうのは表題作ぐらいで他は普通に現代アメリカ文学でした。ハードボイルド風味あり風刺ありでいろいろですけど、ちょっとO・ヘンリー的な清貧アメリカ社会を描いた「ピンボール・マシン」は老若男女わけ隔てなく薦められるかと思います。

正直全部が全部好きという訳ではないけど「ある料理人の話」は好きだなあ。話の合う人と出会うって大変。そしてしばしば過剰な共感と感情移入は、痛く傷つけあったりなかったりだ。