ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

飛鳥部勝則「黒と愛」

黒と愛 (ハヤカワ・ミステリワールド)

黒と愛 (ハヤカワ・ミステリワールド)

「惰天使拷問刑」*1飛鳥部勝則によるミステリー。幽霊目撃談のある古城で起きる密室殺人を極めて変化球的に描いているけど、変化球だとわかっていれば最後は必ずキャッチャーが受け止めるもので。敢えてここは変化球的に恋愛小説として打ち返したいw

そう、酷く歪んでいるけれどもこれは愛についての物語だと思う。愛することに比べれば密室殺人も名探偵も推理も解法も二の次だ。オカルトにフリーク、セクシャルな点においても登場人物のほとんどは何処か病んでいて狂気にすら犯されているけれども、それでも人を愛することはできるのだと、そんなお話。あと多分仮面ライダー、主に色的な意味で。

そしてこの本を読んでるあいだじゅう、ずっとヒロインの示門黒を俺妹の黒猫のビジュアル&花澤ボイスで脳内再生していた俺も立派な

と思った。後悔はしていない。