ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

サイモン・アングリム(他)「戦闘技術の歴史 1 古代編」

戦闘技術の歴史 1 古代編 3000BC-AD500 (1)

戦闘技術の歴史 1 古代編 3000BC-AD500 (1)

扱っている時期はいちばん長いのに、技術的な進歩はいちばん緩やかな気がするシリーズ第一巻。いろんなものが初期段階で「指揮と統率」の章ではかなりの要素が個人的資質に負われていたり、教育組織――特に士官のそれ――が発達していない社会では親子・血縁関係が重要だったりといろいろ距離感を感じます。古代史全般詳しくないんで細かい言及は避けますけれど「戦象」についての記述が面白かった。ほとんど役に立ってないどころか味方を巻き添えにして逃亡とかそんなんばっかしだなー。象は戦争に向かない生き物ですね。では戦争に向いている生き物はどんなかというと、


まあ人間ですね。


古代ギリシア都市国家がどんだけ身内同士で内ゲバやってんだろうなってことを思うと、仲間内の闘争で戦力激減、いざ外敵侵攻って際にはまったく防衛機能を果たせずいつでも致命的な結果を招いてる「聖闘士星矢」の金銀青銅聖闘士たちは、あれで結構ギリシア的なのかも知れん。