ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

けいおん!のけの字も知らない人間が映画「けいおん!」を見てくる

公式。てかTBSのページ情報無さ過ぎだろこれ。

えーと、バンドメンバーが5人だって知ったのがかなり最近になってからのことで、ずっと4人もしくは6人の編成だと思ってました。メンバーではなかった6人目が顧問の教師だと判ったのはまさに彼女がスクリーンに登場した時で、それぐらい何も知らない。いまだに各キャラの顔と名前がいまひとつ結びつかない。

それほど物を知らずにいた自分ですが、映画「けいおん!」は十分に楽しめました。とても手堅い作りをしていて、この一本だけでも綺麗にまとまった作品になっていたと、そういうことかな。美しい背景美術の中を軽妙に動くキャラクター、一転して演奏シーンになると重量感のある作画と動的なカメラワークに切り替わる。ロボットアニメの戦闘シーンみたいなもんだとは言い得て妙で、ステージの上が勝負どころです。「カレイドスター」に通じるものがありますね。

冒頭「音楽の方向性について対立する放課後ティータイム」それぞれの演技が非常に不自然且つ微妙に棒読みで「なんでみんなこんなものを美味そうに飲むんだ」と戦艦Xのキリコみたいな疑問に襲われたのだが畜生本気で騙されたぞ俺は(藁

全体的に過剰な演技で進行するのだけれど、エンディングで流れるPVがこの作品のリアリズム(もしくは、リアリズムの欠如)を担保しているのか、成程この映画は「映画」なのかーと、なんでもそれはTVシリーズから変わらんのだそうですが、スイマセン何分初見なものでして。

「純粋」や「無垢」が「未来」に向かって「飛翔」することがお話の中核にあるテーマだろうと感じました。JALの旅客機(ボーイング777とか?)が日本を離陸する際に一瞬映る着陸脚の1カットはこの作品中でも最大のメカ萌えポイント…は別として、やはりいちばんの見どころは軽音部5名全員で「未来」に携帯メールを「翔ばす」場面だと思う。決断主義などと言葉で過剰に飾られなくとも、日々は普通に決断に満ちているわけです。


あずにゃんはたべもの(^ω^)ペロペロ


で…だ。なにか一方を讃えるために他方を例示して貶めるようなやり方はあんまり好きじゃないんだけれど、ガールズ・デッド・モンスターよりは放課後ティータイムの方がずっとロックしてるって思うんだよな。正直ガルデモってポップスだよねー、とかな。

この作品をずっと応援してきたり、音楽全般に造詣の深い方でしたらもっと隅々まで楽しめると思います。自分がその点弱いのは忸怩たるものがありますが、通りすがりのいちアニメ好きとしての感想はこんな感じですね。