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ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

コリイ・ドクトロウ「マジック・キングダムで落ちぶれて」

マジック・キングダムで落ちぶれて (ハヤカワ文庫SF)

マジック・キングダムで落ちぶれて (ハヤカワ文庫SF)

刊行当時「池澤春菜氏推薦」の帯が巻かれていた一冊。奥付見ると2005年の発行で思いのほか最近…でもないか、もう少し前の話かとは思ってましたけど。

クローン再生と記憶の保存・バックアップ技術の実用化で人類が事実上の不老不死を手に入れた世界、人体はサイバネティクス的にネットワークと連結し人々の媒介する情報・コミュニケーション量も爆発的に増加し外宇宙への進出すら始まっている時代、ひとによっては「デッドヘッド」と呼ばれる肉体を捨てて意識だけでいわば記憶の冷凍睡眠を100年・1000年単位で行っているそんな時代を背景にした


ディズニーランドの1アトラクションの経営権を巡る男女のいざこざ。

おまえら、もっとほかにすることないのか――と、この本を床に叩き付けたくなる向きもありましょうが


などと巻末解説にまで書かれてしまうそんな話なのであった。ううううむ。


そのアトラクションのというのが主な舞台となるフロリダのディズニー・ワールドでも伝統的な施設の一つ「ホーンテッド・マンション」で、東京ディズニーランドにもありますね。池澤春菜嬢による推薦文もSF度合いよりはホーンテッド・マンションのファンとして、同好の志に向けたようなものだった記憶が。


かくいうわたしもホーンテッドマンションは大好きでね、TDLに行ったときは行列に並んだものだよ。


人生で一回だけ


中学校の社会科見学で


_(:3」∠)_


内容はねーえーうーあーうー、いろいろな意味で「刊行当時に見なくて良かったなあ」と、思わされました。水玉雪之丞のカバーイラストがいちばんいいかなこれ。もしも当時イラスト買いならぬ「帯買い」を衝動的にやってたら、きっと後悔したろうね。

未来世界で社会的地位を保障したり通貨的に用いられる<ウッフィー>という電子データが、要するにフェイスブックの「いいね!」的な共感や同情による感情的数値なのはいかにもアメリカ人が考えそうな設定で、先駆的というよりは現実の技術がそれを可能にしたってことなのだろうなあ。解説見ると著者のコリイ・ドクトロウってひとは著作の発表を紙ベースではなくウェブ上の「クリエイティブ・コモンズ」メインでやってたそうで、そういうもののはしりみたいな人だったのかも知れません。よーわからんのですが。