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ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

フェリクス・J・パルマ「宙の地図」(上)(下)

宙の地図 (上) (ハヤカワ文庫NV)

宙の地図 (上) (ハヤカワ文庫NV)

宙の地図 (下) (ハヤカワ文庫NV)

宙の地図 (下) (ハヤカワ文庫NV)

「時の地図」の続編でこんどは「宇宙戦争」が元ネタのH.G.ウェルズ主演19世紀イギリスSF。完全な続編で前作からの登場人物も大勢出てきます。記述のスタイルも前作のそれをほぼ踏襲しているので、前作でやったようなどんでん返しが最後に来るんだろうなーと予想ができちゃうのが若干辛いか。宇宙戦争ネタとはいえ別に火星から来るわけではなく、第一部では南極を舞台に「遊星からの物体X」パロディを(19世紀を代表するとある幻想作家の半生込みで)読ませられたのにはちょっと面食らったけれど、いわゆる火星人のシリンダーが空から降ってくるわけではなく、密かに地中に埋められていて…というのはスピルバーグ版の流れであったり作中でウェルズの執筆している小説「宇宙戦争」では三本脚ならぬ“マンタに似た飛行型のマシン”なのはジョージ・パル版のパロディで…と、映画の小ネタが多いですね。この作中で執筆されている「宇宙戦争」と実際にわれわれが知るウェルズ作「宇宙戦争」の内容がいささか異なるのはたぶん…なんだろうなあとか持って読み進めるとやっぱりそういうことで、いささか複雑な読後感ではあります。

ラストはいい形の純愛ロマンスで終わるんですけどね。

勝手に分岐させたパラレルワールドをそのまま放置して良いんだろうかという疑問を40年も前に提示してたんだから藤子不二雄先生と「のび太の魔界大冒険」は偉いよなぁ…