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ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

ジェフリー・アーチャー「15のわけあり小説」

15のわけあり小説 (新潮文庫)

15のわけあり小説 (新潮文庫)

例によって純文でもなんでもないけどこのニュース見てふとジェフリー・アーチャーを読みたくなったり。例によって軽めのエンターテインメントです。アーチャーも決して全部は読んでないけど昔から長編よりは短編の方が好きだなあ。多作の割りに(むしろ多作だから、かな?)話は同じパターンの物も多くて嫌う人は相当嫌うんではないかと思われますが、いかにもイギリス人らしいユーモアやウイットの効いた筆致は好む人も多いことでしょう。

2011年邦訳のこの一冊、後味の悪い話やブラックなオチも多かったけど「メンバーズ・オンリー」がよかった。誠実な人間が困難の末に報われるタイプのよくある話なんだけど、そのベタさ加減が良いのでしょうね。名門ゴルフクラブの正規会員登録を巡るお話の、「ゴルフクラブ会員権」なるものが投機対象に成り果てた日本とは全く異なる位置づけはいかにも英国風味であるし、何より主な舞台がチャンネル諸島ジャージー島でおまけに第二次大戦中ドイツ占領下の時代(も、含まれる)展開なのでああこのとき配備されたB1bis戦車がソミュールに保存されてるのねとか、本文内容と縁もゆかりもまったく関係ないところで(なにしろそんな単語すら出てこないので)変な楽しみ方をした。それもどうかと思うが。