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ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

虚淵玄+大森望 編「楽園追放 rewired」

国内/海外の短編を集めたサイバーパンク作品集。例の尻アニメとは直接関係はないのだけれど、虚淵玄のまえがきや大森望のあとがきにはいろいろ書いてあるけれど、簡単に言えば便乗だよなこれ。せめてそれぞれの作品がどう影響したのかでも書いててくれればいいんですけれど、この本読んでもアニメについてはさっぱり記述がございませんので念のため。

イリアム・ギブスン、ブルース・スターリングをはじめ懐かしい名前も多く、ウォールター・ジョン・ウイリアムズの「ハードワイヤード」の原型である短編「パンツァーボーイ」も収録されれていてノスタルジックな気分にズブズブ浸れます。なにワシもな、若い頃はレビア・マーベリックにときめいたりもしたものぢゃよ。

とはいえ本書収録作品で一番面白かったのは吉上亮の「パンツァークラウン レイヴズ」だった。最適化された選択肢を選んでいくのはどこまでが自分にとっての「最適」で、どこからが誰か他人の(あるいはシステムにとっての)「最適」なのかと、そういうお話。1980年代のサイバーパンクには「他者に先駆けて有益な情報を入手し、有利に行動する」情報入手のスピード、鮮度を競うような空気感があったかと思うのだけれど、21世紀の現在では情報というのはもはや飽和した概念なのかもなーと、思ったりだ。

「パンツァークラウン」三部作は最初の一冊だけ読んでどうも肌に合わずに止めちゃったんだよな*1、読み直してみようかなあ。

しかしね、大森望のあとがきは短い紙面でサイバーパンクサイバーパンク作品概説をやってるんだけれど、士郎正宗にも攻殻機動隊にも言及してないのはなんでなんだぜ?

*1:実は感想が下書きで塩漬けされてる