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ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

米澤穂信「さよなら妖精」(新装版)

 

さよなら妖精【単行本新装版】

さよなら妖精【単行本新装版】

 

 米澤穂信の「さよなら妖精」は文庫版を持っていて、いまでも本棚のちょっと良い位置に、友人からいただいたブックカバーに包まれて納まっているお気に入りの一冊。著者デビュー15周年ということで再度ハードカバーの新装版なのだけれど、これがデビュー作という訳ではないし「王とサーカス」の評判が良いのでそれに乗せてということなんだろうなあ。

とはいえ、作家米澤穂信の位置を決定づけた一冊だったようには思うし、初読時の記憶は鮮明に残っています。それより前に小市民シリーズを読んでいて「本格ミステリーも書くのに妖精が出てくるようなファンタジーも書くのか、多才な人だな」などととんでもない誤解から入ったことも、忘れはしまいよ(笑)

今はどうだか知らないけれど、10年前にPCで「ユーゴスラヴィア」と打つと公正機能が働いてそんな国がこの世に存在しないことを教えてくれたものでした。そんなこともあったなあ…

今書店に並んでる文庫版の方の帯には「『王とサーカス』の太刀洗万智が初めて出会う事件」みたいな言葉があるけれど、別になにか事件が起こる話じゃありません。どこにでもあるような、ありふれた光景の点描です。

久しぶりに今読み返すとアニメ版「氷菓」みたいな絵柄が浮かんできて困る(困るとは言っていない)。アニメで見たい気もするけれど、高校生が盛大に酒盛りをするというとてもありふれた光景は、しかしアニメの映像にはしづらいだろうね。

巻末には描きおろし短編「花冠の日」が収録されています。これがひどい。なんてものを書くんだ米澤穂信ッ!

というぐらいに良い作品でした(褒めていますよ)それはどこにでもある、ありふれた光景の点描なのですけれど。

 

いまのシリアとか。