ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

川上和人「鳥類学者 無謀にも恐竜を語る」

 

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (生物ミステリー)

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (生物ミステリー)

 

 まだ恐竜をデカいトカゲだなどと思っている人は脳が化石化してるんじゃないだろうか、恐竜は鳥です。あるいは鳥は恐竜です。このふたつの概念は似て非なるものですが、ここでは鳥以外の恐竜を"恐竜"と呼びます。

てな具合で恐竜が鳥だとしたら、鳥の側からアプローチして恐竜を捉えることが出来ないだろうか、というような本。フランクな語り口で面白く読めた。著者はその語り口を「虚勢」だとはいうけれど、やっぱり下敷きになっているのは鳥類学者としての専門知識や広範囲な教養で、こういう文章を書ける人はうらやましいね。

…実は「恐鳥類」のことを知りたくなって読んだのだけれど、恐鳥類については最後の方にごくわずか記述されるだけだったので、それはちょっと残念でした。ディアトリマって今は言わないのかなー。