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ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

G・ウィロー・ウィルソン「無限の書」

無限の書 (創元海外SF叢書)

無限の書 (創元海外SF叢書)

サイバーパンクアラビアンナイトが融合したSFファンタジイ小説である」と訳者あとがきにある。現代イスラム世界を舞台に(はっきり書いてないけどサウジアラビアUAEのどこかなんだろうか?)うーん、なんだろうハッカー青年と陰謀と異世界、みたいな仕立て。作者は「ミズ・マーベル」にイスラム少女を起用したことでも有名なひとで、コミックライターだけあって非常にキャラ立ちが良い。「吸血鬼ヴィクラム」とか後半に登場する引退した元ハッカー「ニュークォーター01」とか、とても魅力的です。タイトルと装丁から固そうな本だなーと思って読みだしたんだけれど、むしろ展開はスピーディでライトなノリでもある。2人登場するヒロインがどちらもカワイイ。とてもよろしい。

アメリカからイスラムに対する優しい視点のSFファンタジィが出るというのはとても大切なことで、でもイスラム圏がこれをどう受け止めるかはまた別の問題か。

ただ露骨に「アラブの春」をエンターテインメントに落とし込んでいるので、受け付けない人もいるかなとは思います。

「あんた、いいやつだな、アブ・タリブ・アル・ムフタル・イブン・ハムザ王子」
「なんだよ、ぼくのフルネーム、おぼえてくれていたのか」

ここ好きw なんか好きだなー、わけもなくね。