ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

今年の一番について考える。

毎年恒例のまとめです。毎年こういうことをやっているのは日々記憶の彼方に消えて行こうとする様々なものごとを、せめて忘れぬように記録しておこうと、それはこのブログ自体を始めたそもそものきっかけでもあるのですが、やはり十数年も経ると例え記録したことであっても忘れてしまうものごとは多いものですね。こうしていま、まさに記録をつける記事であっても、忘却は重なりいずれ全ては砂の中に埋もれていく…。

 

たぶん、我々はティグラート・ピルセル三世についてもっと学ぶべきなのでしょう。そういうものだ。

 

・本

今年のベストはやはりなんといっても「エンタングル:ガール」でしょう。ゼーガペインのスピンオフ小説は以前にも刊行されていますが、今回はよりいっそうSF小説としての面白さ、元作品への掘り下げ、キャラクターの魅力等々が大変に高いレベルでまとめられていたように思います。

次点は「普通の人びと」かな。この12月に「翡翠城市」「タボリンの鱗」と刊行されたばかりのファンタジー小説2作を読んで、やはり異世界ファンタジーの魅力というのはその異世界の構築に依るのだなーと思わされる。ハイとかローとか、そういうことでもなくて。

 

・映画

は、どうだろう。アニメ映画しか見てないな今年は。「ガールズ&パンツァー最終章第2話」をはじめ見たものに関しては実に良作が多かった。「シティーハンター<新宿プライベートアイズ>」や「スパイダーバース」「劇場版シンカリオン」など粒ぞろい。しかし今年公開されたアニメ映画は総計3ケタの本数で、且つ興行的には芳しくない物が多いという不穏な話も聞こえてきます。見たものよりも見ていない(見えていない)ものにこそ世相は現れていたのかも知れません。そんな中でベストを挙げれば、それは「ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝」ということになりましょう。あまりに綺麗な話を、作品外の悲劇とセットで受け止めなければならない。2019年はそういう年になりました。

 

・アニメ

もだんだん放送から配信にシフトしつつある昨今、初のYoutube配信コンテンツとして製作された「ガンダムビルドダイバーズRe:RISEが、まさかの分割2クール構成だと判明して驚愕している真っ最中です(笑) 道理でシリーズ構成やプラモの販売スケジュールが妙な案配になってたわけで、ガンダムの名を冠しても2クール連続番組を作れなくなっているのか、無論劇場版「閃光のハサウェイ」製作などで人手が足りないという状況も十分考えられるのですが、それにしてもね。放送番組数ばかり右肩上がりというのもそろそろ頭打ちになるのかな?今年の後半は結構「再放送」を目にしたようにも思います。繰り返し見られることで再発見される価値も多いし(初代ガンダムなんかまさにそれだ)決して悪いことではないのでしょうが、その裏ではアズレンはじめ本放送を落とした作品や、ティアスタジオのように経営破綻する現場も多いというのがこの先不安であるわけで。

そんな中で「どろろ」を2クール24話しっかり作り上げたツインエンジンの功績はたいへん称賛に値するものでしょう。原作をより深めて再構築した内容も見事で今年のベスト作品は「どろろ」であります。未見ですが「ヴィンランド・サガ」もここなんですね。

アニメ製作現場の労働問題がようやく社会に取り上げられるようにもなった年でもありました。「ケムリクサ」や「OBSOLETE」のようにもっと製作や配信・放送体制の根本的なところから、変革や見直しを迫られているのが昨今なのかも知れません。そして変革し見直された結果が果たしてどれだけの人数を幸福に出来るかというのは、実は別の次元の話なんだろうな。

 

・プラモ

今年とあるプラモデルのクラウドファンディングに出資して無事達成され、リターンを待ち望んでいたんだけれどいきなり頓挫してしまって正直気持ちの行き場に困っている。頓挫というか延期ということなんだけれど、応援しているので頑張ってほしいところです。今年新発売になったキットも山ほどあるんだけれど、平成の終わりと令和の初めに組んだバンダイの300円ザクとタミヤのM3リーの良さが良すぎてそれでいいのか俺。

 

・そのほか

今年は無事浜松に行けました。おそらく来年はどこにも行けないでしょう。私生活では大きく舵を切ったことがあったけれどさてこの先どこにつながるのかはもう全然わからないな。

どこにもつながらないのでしょうが。

 

そういうものだ。

 

プーティーウィッ?