ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

知らないことについて書くのは、

正直あんまりよろしくないと思うのだけれど、自分は余りにこの問題について知らな過ぎるな…と思った。


アイヌ民族 「先住民族」初の国会決議、衆参両院で採択

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080606-00000006-maip-pol

具体的にはどんな差別状況下に置かれていて、何を正せばよいのだろう?例えば「部落差別」問題であれば望まれるのは均質化、同一化としての「平等」であろうし「外国人差別」問題であれば差異を尊重し相違を並立させることが「平等」ではないか…などと考える。無論浅薄な判断なのでそれは違うぞという旨あれば是非知りたい。

確か以前アイヌ出身の国会議員の方がいて、ちょっと今現在どういう立場に居られるのか存じていないのだがその人もまた今回の報道でメディアに出られている方々も、皆全て日本名で名乗り日本語で語られる。そのこと自体いわゆる「同化政策」の結果であり、本来アイヌ民族は独自の名を持ち独自の言語で語っていた筈なので矢張りそれは民族として文化的差別を受けているということなのかな。戸籍や国籍問題が最近ニュースになっていたけれど、アイヌ名で戸籍謄本を取得するとか多分出来ないだろうな。

そういうことを望んでいるのかな?もし「日本は単一民族国家である」なんてのたまう輩がいりゃ即座に反論するだろうけれども、自分自身はアイヌ民族の希望、ビジョンと言ったものを全く知らない。

いや、このニュース聞いて真っ先に思ったのが「多賀城以北の東北地方は歴史的に見てアイヌ民族の土地である」ってことだったんで、もしそういう要求が生じたらどう対処するのが正しいのか全然分からなかったのだ。

船戸与一の「蝦夷地別件」*1ってのがあってエラく面白かった。初版刊行当時アイヌ語の用法が間違いだらけだとクレームが寄せられてたけど、今はどうなったんだろう?面白いけど語句は間違ってる。語句は間違ってるけど面白い。どちらを採っても読者の自由だろうが「胎児ハードボイルド小説」なんてまったくもって空前にして絶後ではあるw

*1:蝦夷地別件〈上〉 (新潮文庫)以下、文庫版では三分冊。船戸与一はこれが最高で、以後はゴニョゴニョ