ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

飛鳥部勝則「堕天使拷問刑」

堕天使拷問刑 (ハヤカワ・ミステリワールド)

堕天使拷問刑 (ハヤカワ・ミステリワールド)

これはイイ!面白かったなー。当初本格ミステリの様でいて途中で超常ホラーかと惑わされ、やはり本格ミステリに落着き最後の最後で爽やかな恋愛小説へと昇華する。うん、オススメです。

おどろおどろしい因習の残る山間の集落、謎めいた少女、衒学的オカルティズムに呪われた旧家の一族、そして連続殺人事件。なんだか抜き出すとギャルゲーの設定みたいなんだけど、読んでる側の振り回されっぷりから言えばまるで存在しないゲームの(ここ大事です)大変良く出来たノベライゼーションを読んでる気分にはなった。

変な言い方だが、そう思った。

そうそう、まるごと一章を用いて作中人物の手を借りて述べられる「オススメモダンホラー」が実に楽しい。チャールズ・L・グラントとかスティーヴン・ローズとか、久しぶりに聞いたなあ。自分にとってのモダンホラーって90年代だね。バブル崩壊の頃かな??