- 作者: ジョン・スラデック,柳下毅一郎
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/02/19
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 48回
- この商品を含むブログ (49件) を見る
タイトルからてっきりスチームパンクSFかと思い、しかし読んでみたら全然そんなんではなかった短編集。解説によるとジョン・スラデックは寡作ながら多才な人であったようで、
六十二歳で急逝した。残した作品はSF長篇が六冊、短篇集が五冊、ミステリ長篇が三冊、「その他」としか言いようの無い本が八冊余りである。SF界をゆるがす作家と呼ぶにはあまりに寡作だ。だが残した作品は、他の誰にも書けぬユニークなものばかりである。
だそうだ。「ジャンル:その他」ってなんかスゲー憧れるよな。ドタバタSFから本格ミステリまで奇天烈な作品だらけの本書にも「その他」な作品が収録されていて「不安検出書(B式)」というそれは具体的に言うと設問形式のアンケート用紙だったりする。まさに「あやしうこそものぐるおしけれ」です。*1
息子のクリスマスプレゼントに入手したクマのぬいぐるみが実は…な「小熊座」という作品と、馬と騎手との倒錯した愛憎を描いた「ホワイトハット」というのが広く一般的に勧められるあーでも後者の方、馬ってのは人間で騎手ってえのは侵略宇宙人なんでそのスペキュレイティブ!スペキュレイティブで在り給えよ諸兄!!*2