- 作者: クリス・ジョーンズ,河野純治
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/07/23
- メディア: 単行本
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最近でも日本の若田飛行士がシャトル打ち上げ延期のために滞在延長を余儀なくされた国際宇宙ステーション(ISS)の、これは2003年に起きた事件を扱ったドキュメンタリー。スペースシャトル「コロンビア」の再突入事故により帰還手段を失った三人を如何にして地上に戻すか…と書けば手に汗握りそうなものだが、ステーション自体にトラブルが起きたわけではないし非常用のソユーズ宇宙船もあるので、それほど緊迫しない(当事者はそれどころではないだろうが、読み物として)。邦題はいささかフカシかな、とも。*1
この手の本によくありがちだが主題以外にも各章に米ソ両国の宇宙開発史が記述されていて、それらも含めていろんな「小話」が紹介されているのがいちばん面白い…か。宇宙開発本で、よくありがちですが(有名な「一方ロシア人は鉛筆を使った」も載ってる)。いろいろあるけど…
・無重力では人間は常時「鼻づまり」になり味覚が減衰するので激辛スパイスが貴重品扱い。通貨にもなるよ!
と
・旧ソ連の宇宙ステーション「ミール」では船内で喫煙がOK!臭いね!
のふたつが面白くて、これは脳内のネタ帳に記録しておくwそんなんだからミールで火災とか起きるんだよな*2
あ、あと重量8ポンド(約3.6kg)でグリップがツルハシに改造されてるロシア製作業ハンマーを船外活動に使って、倒れたままの照明支柱をガンガンぶっ叩いて直すところは最高にカッチョイイぞ!宇宙土方!!
そして人間宇宙に出ると(理由は良くわからないが)感情が増幅されるらしい。なるほど富野アニメの大仰な台詞回しは、実はリアリズム活劇だったんだ!ねーよww