
- 作者: ジョン・スコルジー,前嶋重機,内田昌之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/09/25
- メディア: 文庫
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「老人と宇宙」三部作シリーズの第四巻。今回はタイトルに映画の元ネタあるのかな?そこんとこよくわかんないけどともかく第三巻「最後の星戦」*1のエピソードをジョンとジェーンの娘ゾーイの視点から補完した番内編とでもいうべきか。主人公がただの女子中学生なんで随分とライトノベル風味ですが、蜘蛛脚宇宙人の一種族全体から神として崇め奉られている女子中学生ってアメリカ人も随分未来に生きてますね。ランカ・リーって言うの禁止。
「最後の星戦」にジョンもジェーンも知らない謎や秘密がいろいろあったりするのはそりゃ年頃の娘さんですもの親にヒミツのひとつやふたつやいろいろあったりしますわな。日本の中学生が決してライトノベルの登場人物のように会話してないのは当たり前、でもその上で尚本書の登場人物たちの会話がすべてのページで機知に富んで皮肉だらけなのはアメリカの中学生はそんなに機知に富んだ社交生活に溺れていないとやってけないのかといささか心配になった。
そして自分はこれまでもそしてこれからも十五歳の女子の意識を持つことは決してないので、活字を通じてそういうものを読んで知っていく過程はなるほどゾーイの意識を投入されて認識を発達させているオービン族の気分ってこんな感じかとSFマインド。俺たちがオービン族だ!(執筆者はオッサンです)
ウイットとアイロニーとユーモアとペーソスに粉飾された台詞が実はクライマックスでゾーイが飾りのない心情を吐露することに繋がっているのはよくわかる。でもやっぱり思うんだ。
女の子ってズルいよな(´・ω・`)
異星生物との共存関係を産み出すのは愛と友情そしてミュージック!だいたいそんなはなし。マクロスって言うの禁止。