ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

ゲイル・ギャリガー「アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う」

アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う (英国パラソル奇譚)

アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う (英国パラソル奇譚)

ううううむ男女間で評価の分かれそうな作品ではある。男女の中でも、か。

吸血鬼や人狼が人間と共存している19世紀末のイギリスと言えば「ドラキュラ紀元asin:448857601Xという傑作があったけど、こちらはもっと軽いノリのコージー派ミステリーとかハーレクイン・ロマンスとかそういうノリだな。

「英国パラソル奇譚」という、正直あんまり深く考えてないようなシリーズ名が冠されていますが、それほどパラソルが重要な小道具ってわけじゃありません。確かに吸血鬼「とも」戦いますが主な敵役は吸血鬼じゃありません。タコの紋章ってのはアレなのかなー。原題に“Soulless”とある通りにアレクシア女史は「魂を持たぬ者」なんだけど、それが何かと言えば単に魔力無効化体質であって人狼をすっぽんぽん男子(きゃー)に強制リセットさせる程度には便利な能力です。魂が無くてもひとつも困らない設定はある意味スゴいが(苦笑)

英国趣味のアメリカ人女性作家が書いたヴィクトリア調のナントカですね。表紙絵は良いしヒロインのキャラが池澤春菜嬢のイメージだというのも肯けるけど、続きは多分読まないだろうな…