収録されている桜坂洋「エキストラ・ラウンド」が「スラムオンライン」*1の後日談と聞いて慌てて読む。なるほど確かに後日談だ。視点を変えて記述される忍者ハシモトの物語は短編ながらも実にいま・この瞬間のフィクションであって、地に足のついたパースペクティブなＳＦを読者の前に提供してくれる。いや引きこもりのネトゲ廃人がそろそろ俺も本気出すかって話なんだけど（藁
秋山端人の「おれはミサイル」もよかったなー。ポジティブシンキングのまま大空に散華していくミサイルたちに、ちょっと憧憬するのさ。
基本続編や番外編な作品が多くて設定その他判り難いのも多いのだけれど、ここ最近の国産ＳＦ作品への「お試し本」としては十分に機能するものだと思います。
