ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

恩田陸「雪月花黙示録」

雪月花黙示録 (単行本)

雪月花黙示録 (単行本)

なんともすごいタイトルだけれど冷静に考えると「雪月花」と「黙示録」にはなんらの関連性もない、字面の良さで並べただけで特に意味も無く内容とも無関係なんだろうなあとそれはタイトルそのものより装丁とか美術とかそっからもプンプン匂ってきます(笑)

「なかみ」が無いと最初からわかっていれば「うつせみ」を楽しむことも出来るだろうと、そんな気持ちで読み進めたのでそれなりに楽しめました、これをもし「何か深い意味や中身があるんだろう」と推測しながら読んでたら、そうはいかなかったかも知れないなあ。まあテレビでエヴァQやったばっかりだしな。

恩田陸の作風が少女マンガに根差していることはデビュー作「六番目の小夜子」からすっと自明で、そんな作者が中二病を全開させたらなるほどこういうものを書くのか、といったところ。そういう意味では「夜のピクニック」と共通するところ大なのかも知れません。むしろ古野まほろとかなんなら「ニンジャスレイヤー」に近い作品だと思うのだが。

しかし例によってまとめ方がその、まとめているだけにこれはなァ…という感じではあるのだが。むしろこれを原作にマンガとかアニメで膨らませてみたらどうだろうか?「キルラキル」みたいで面白いと思いますよ。「キルラキル」見てないけど。