ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

森見登美彦「聖なる怠け者の冒険」

聖なる怠け者の冒険

聖なる怠け者の冒険

久しぶりのモリミー。元々は朝日新聞夕刊に連載していた作品を全面改稿したもの。実は連載当時に読んでいたんだけど、どうにも掴み所がないまま終わってしまったナーという印象だったのでそっちのストーリーは何一つ覚えていない。森見登美彦がいろいろブッチ切ってしまう直前に書かれていた作品では無いかと思う。文芸誌にしろ新聞紙面にしろ「連載」ってホントはよくないんじゃないかなー小説にとってはな。では改稿されたこのバージョンがどうであったかというと

まあいつものモリミーでした(笑)

いつもの京都、いつもの世界、いつもの幻想。それでもやっぱり読ませる筆致はあるひとです。

「僕は人間である前に怠け者です」

こんな台詞を前向きに吐かせるのだからねぇ。


…しかし元旦早々このような話を読んでいて良いのだろうか。そのことは酷く自分を懊悩させるのである。充実した日曜日を過ごせそうにないねえ今年もまた。