ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

プーシキン美術館展見てきました

公式。 ぶっちゃけ上坂すみれの音声ガイド目当てで行ったのだけれど、思いのほか、それ以上に楽しめました。普段あんまり見ない(あまり好みではない)印象派の絵画もガイドのおかげで楽しめたのはまあ、すみぺよりは水谷豊のパートの方が多かったわけだが。

 

「旅するフランス風景画」というサブタイトル通り、ロシアの美術館が所蔵するフランス画のコレクションです。神話伝承的なモチーフから自然の風景・日常生活、そして野獣派やキュビズムと言った表現技法へと、時代の流れと絵画の変遷を追っていく構成なのだけれど、はじめは皇帝や貴族、のちには資本家が「美術と言ったらパリだろ!」的に買い集めて行くのは日本もロシアも変わらんなあと変なところで親近感を抱いたり。とはいえロシアの場合はその次に「国家により没収」という全ての美術をソヴィエトへ!みたいな展開がある訳です。なんであれ、歴史の果てにはあらゆるものは「文化」に収斂されていくのかも知れん。

 

得られた知見としては

 

・17世紀ごろの風景画で、しばしばギリシャローマ的な遺跡が画題に選ばれるときは、「廃墟」のほうが好まれるのでしばしば実際には崩壊していない建物が「廃墟」にアレンジされていた由

・写真登場以前の「従軍画家」の比重は相当高そう

・外で画を描けるようになったのは画具の発達(特にチューブ入り油絵具)の発達に依るところが大きい

 

などです