ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

日本SF作家クラブ・編「ポストコロナのSF」

 

 いま、まさに読まれるべき一冊。日本SF作家クラブがここまで時勢にマッチした作品をというか行動自体を起こしたのは初めてじゃないだろうか。やっぱりいろいろ変わっていくのでしょうね*1。総勢19人の作家陣によるすべて書き下ろしの新作と、巻末巻頭に配されたエッセイ、前書きすべてがコロナ禍の現代で「SFになにが出来るのか」を提示している。ベテランから若手まで作風も様々だけれど、共通して言えることは社会とそして人間の変容を描くことはSFと相性が良いのだ、ということだろう。変容し続ける世界に生きている我々もまた、SFとは相性が良いのだ。

柴田勝家「オンライン福男」若木未生「熱夏にもわたしたちは」立原透耶「書物は歌う」小川一水「受け継ぐ力」

 

お気に入りを上げるならこのあたりでしょうか。特に若木未生がよかった。例え世界と人類がどれほど変容したとしても、変わらないものはあるのだ。

 

百合とか(´・ω・`)

 

*1:企画時代は林譲治会長時代に立てられたそうで