ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

草野原々「大進化どうぶつデスゲーム」/「大絶滅恐竜タイムウォーズ」

 

進化とはデスゲームである。勝者は繁栄し、敗者は絶滅する。万物の根源は未来にあり、そこから「自らを成り立たせるような過去の事例を決定していく」という設定の下、何者かに改変された歴史を修正すべく女子高生18名は新生代に送り込まれ知性化した猫と戦うのであった。

狭い範囲のジャンルで言えば「歴史改変SF」であって、世間一般で言われる「デスゲームもの」とは少々異なる趣ではある。星智慧女学院3年A組18名が過去に送り込まれて、これから殺し合いが始まるのかという危機感は全編に漂うけれど、結局そういうタイプのカタストロフは起こらない。むしろ様々な個性のクラスメートが団結し協力して困難に立ち向かう話。割とギスギスしてますが、基本はハッピーエンドです。1名は反物質爆弾化して死にますけれど。しかし様々な個性のクラスメートが18名、つぎつぎに視点人物を変えていく流れなので(おまけによく似た名前のキャラが複数いるので)それはちょっと、読み辛くて困った、口絵には全員のイラストも(よくあるアルバム調で)提示されてるけれど正直おじさん区別がつかないw

あくまでこれは前フリで、次巻ではもっと何か起こるんだろうか?

 

あ、「最後にして最初のアイドル」*1同様わりとグロです。リョナっぽいのか。

(以上「大進化どうぶつデスゲーム」)

 

「大絶滅恐竜ウォーズ」も読み終えた。これようするに上下巻なんだけど、なんでかしらんがそういうふうに見せないようなタイトルになっている。誤解して恐竜ウォーズの方から読んだらわけがわからんだろうなあ。

 

順番に読んでもわけがわからんのですが。

 

わけがわからなくとも

 

おもしろかった。

 

ただ、そのおもしろさの

 

説明が出来ない。

 

これ、たぶんSAKさんのナワバリだと思う。巻末の参考文献には土屋健先生の黒い本とかと並んでウォルトンの「フィクションとは何か」が(かなり、先頭付近に)あったりする。クセの強い本なんで迂闊に薦められないのだけれど…

 

面白いですよ?