ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

ジョージ・マクドナルド「星を知らないアイリーン おひめさまとゴブリンの物語」

原著は1872年刊行、C.S.ルイストールキンにも影響を与えた書き手。ああ「北風のうしろの国」をだいぶ前に読んでるなあ……

abogard.hatenadiary.jp

いまこの記事を読み直して、なるほどモラルか、と思う。本書もやはり読書を通じてある種のモラルを説くような働きが確かにあろうと思われる。古くから「王女とゴブリン」「お姫さまとゴブリンの物語」などのタイトルで翻訳され、岩波少年文庫版がいまでも読める名作の、角川つばさ文庫版。参考までに岩波の方もリンクを貼っておきましょう。

いや違うね。

だいぶ違いますね。

児童書の挿絵は抽象的な方が読み手の子供の想像力を掻き立ててよいという話も聞くけれど、やはり近年の児童書、児童文庫の隆盛ってマンガ・アニメ的なイラストの力によるところがだいぶ大きいと思うのですよね。角川つばさ文庫の本を読むのはこれがはじめてなので、はたしてレーベル全体がどれもこうなのか、たまたま本書が特別なのか、それはまだよくわからないけれどまあ驚いた。何しろ冒頭、ライトノベルならばカラー口絵が有ろうあたりにマンガが置いてある。マンガ的なタッチで描かれた本編の挿絵を再構成し、コマ割りみたいなレイアウトで配置して台詞を吹き出しで書けばそれはもうマンガだ。まずそこでハイライトシーンとだいたいのあらすじを掴ませて、そのままページを捲らせていくという寸法ですね。

そしてほぼほぼすべての見開きになにがしかのイラストが、ページ1枚使った挿絵ではなくて小さなカットが掲載されて、本文全体で読み手に強くビジュアルを喚起させるようになっています。

うむ。

いいじゃないですか。なにしろヒロインのアイリーンが

 

とてもかわいい( ˘ω˘ )

 

喜怒哀楽が様々に揺れ動くさまが語られるのだけれど、そのたびに豊かな表情のイラストが配置されて

 

とてもかわいい( ˘ω˘ )

 

優勝です。お話についてはアマゾンのページでも見てくれ、ジャッ!(手を振って去る

 

……え、だめ?

 

えーと、「指輪物語」も「D&D」もない時代のファンタジーですから「ゴブリン」といっても現代の我々がイメージするモノとはやっぱり少し違いますね。人間の歌に弱いとか、足が柔らかくて踏まれるのが苦手とか、変わった弱点がある。そういうゴブリンたちの王国が地下に広がる山間地域で、静養のために過度に保護されほぼ隔離された王女アイリーンが、城館のなかでなぞの「ひいひいおばあさん」に出会ったり、鉱山で働く少年カーディーと出会ったり、様々に冒険を繰り広げて見分を広げていく。だいたいそんなお話か。なにしろアイリーンが

 

とてもかわいい( ˘ω˘ )

 

「星を知らない」というのは、夜になると窓も閉められて外に出ることを許されず、星空を見ることも適わないというアイリーンの境遇を示しているんだけれど、それはあんまり本編とは関係がないかな。キャッチ―ではありますけれど。その代わりにアイリーンは長い長い階段を昇っていって、彼女の守護天使のような曾々祖母と不思議な空間で謎めいた会話を重ねる。これはカーディーが坑道を深く深く降りて行ってゴブリン王国の秘密を知ることと、明らかに対称関係にあってそれが面白かった。また、アイリーン同様にイラストが描かれた、あーそうそう、絵はokamaというひとでってあああ!wikiみたらなるほどそりゃそうかって顔になってる。いろんなことやってる。そりゃかわいいわけだよ。ともかくアイリーン以外の人物も、女子も男子もみんな

 

とてもかわいい( ˘ω˘ )

 

ゴブリンすらかわいい。本編中でゴブリンの飼いならした、地下生活で姿かたちが見るも恐ろしいバケモノに変貌した「ゴブリンのけものたち」というのが出てくるんだけど、これまた

 

とてもかわいい( ˘ω˘ )

 

そんなかわいいゴブリンたちがアイリーンをさらって王子ヘアリップの嫁にしようと画策してまあいろいろあって最終的には自らの起こした洪水によって

 

全滅します(´・ω・`)

 

さすがにちょっと驚いたんだけど、訳者あとがきで若干フォローを入れていました。このあたり、岩波のイラスト*1だとまたちがう感情を抱くかもしれないなあ。いろいろですね。

途中ほんの少しだけ触れられるゴブリン王の先代の妃、ヘアリップ王子の母である女性は実は人間で、イラストが1カット描かれているんだけれど

 

すげぇ美脚( ˘ω˘ )

 

の美人で(顔が見えなくともこんなにきれいな脚なら100億点の美人です)、普通にゴブリン王が恋に落ちて普通に結婚していたらしい。

 

くわしく(´・ω・`)

 

しかし続編は異種族婚の話ではなくカーディーを主人公に据えた「カーディーとお姫さまの物語」になるそうで、つばさ文庫版は

 

 

ないです(´・ω・`)

 

*1:竹宮恵子なんだ!それはそれで見ておきたいな。