- 作者: H.P.ラヴクラフト,A.ダーレス
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2008/08
- メディア: 単行本
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今回は期日通りに発売されたのにいろいろあって後回し。残り2冊かー、あともうちょっとです。
今巻からブライアン・ラムレイ登場。怪談ならぬ「貝」談の「深海の罠」「続・深海の罠」は牡蠣食って中ったひとなんかだともっと薄気味悪く読めるのだろうか?ラムレイ作品としては「盗まれた眼」作中で挙げられる魔道書などのテキスト類にダーレス作品を典拠とするものがあることを可愛らしいと思うべきか。
むしろいろいろ感じ入ったのは初読当時「なんじゃこりゃ」と悪い意味で印象に残ってたR・E・ハワードの「闇に潜む顎」が、*1この年になると、あーいや年齢関係ないかなー、すげー楽しい。
ラヴクラフトが諸作品に登場させた「怪物」が西欧伝統的な吸血鬼や狼男なんぞではなかった事の意図や意味は、様々に議論されてしかるべきテーマだろうけれど、例えばそれら伝統的「西洋妖怪」が克服すべき近代以前の象徴*2だとして、仮にクトゥルフやその他の眷属が、現代社会では克服できない「現在進行」や「未来永劫」のシンボルとして生み出されたモノだとしたら、そういうモノをただの人間がマジカルでもフューチュアルでもないただの刀剣で、地に足の着いたまま克服して行くと言うのはこりゃちょいとイイ話で…
ごめんウソ(´・ω・`)
なんてマッチョ万歳な話なんだと腹抱えて笑った。
あと犬TUEEEE!!ってえのはクトゥルフ神話の世界じゃもはや様式美ですw
ところで、巻末に旧版のモノクロイラストを掲載するというのはどうだろうか?全部とは言わないが何かほしいぞ。