ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

藤野可織「爪と目」

爪と目(新潮文庫) 作者:藤野 可織 新潮社 Amazon イタロ・カルヴィーノ「冬の夜ひとりの旅人が」*1に続いて二人称小説を読んでみる。日本人作家で短編作品、2013年第149回芥川賞受賞作ということでたいへん読みやすく、十分歯が立った。語り手は三歳の少女…

深緑野分「戦場のコックたち」

戦場のコックたち (創元推理文庫) 作者:深緑 野分 東京創元社 Amazon 偶々なんだけどこの本読む直前に、現代的なピーラー(皮むき器)というのは1947年にスイス人が発明したものだと知った。じゃあよくある「新兵がジャガイモの皮むき」を第二次世界大戦当時…

大森望編「ベストSF2021」

ベストSF2021 (竹書房文庫, お6-2) (竹書房文庫 お 6-2) 作者:大森 望 竹書房 Amazon 竹書房文庫のこのシリーズに手を出してみる。やや躊躇っていたのは大森・日下コンビの東京創元社年刊日本SF傑作選読んでた頃に、どうも自分に合わない作品は大森選なんじ…

イタロ・カルヴィーノ「冬の夜ひとりの旅人が」

冬の夜ひとりの旅人が (白水Uブックス) 作者:イタロ・カルヴィーノ 白水社 Amazon 二人称小説ってどんなんだろうという参考に読んでみる。イタロ・カルヴィーノは大昔に「まっぷたつの子爵」あたりを読んだような気がするけどよく覚えていないなあ。ぐらいの…

モリナガ・ヨウ「ワールドタンクミュージアム全集」

ワールドタンクミュージアム全集 作者:モリナガ・ヨウ 大日本絵画 Amazon ちょっと前にアーマーモデリング誌で「宮崎駿の世界」特集みたいなことをやってさ、宮崎駿による戦車マンガやエッセイを題材にプラモで再現。みたいな内容で、どれも確かに素晴らしい…

G.G.バイロン、J.W.ポリドリほか「吸血鬼ラスヴァン」

吸血鬼ラスヴァン: 英米古典吸血鬼小説傑作集 作者:G・G・バイロン,J・W・ポリドリ 東京創元社 Amazon 「ドラキュラ以前の吸血鬼小説」をテーマに古典ホラーを集めたアンソロジー。本邦初訳の作品も多く資料的価値も高い。吸血鬼というのは近代になって(そ…