ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

ロバート・F・ヤング「時をとめた少女」

時をとめた少女 (ハヤカワ文庫SF) 作者:ロバート・F・ヤング 早川書房 Amazon てっきり河出で出てたやつの文庫化か何かだと思ってスルーしてたら日本オリジナルの短編集だったんですね。「妖精の棲む樹」は先日「黒い破壊者」で読んだばかりだったんでそこは…

人間六度「スター・シェイカー」

スター・シェイカー (ハヤカワ文庫JA) 作者:人間 六度 早川書房 Amazon 肉体はジャンクションだ! (大声で叫ぶ) やー面白かった。すげー面白かった。「テレポート」というSFでも相当古典的な題材*1を使ってこんなに新しい、こんなに雄大な物語を構築するこ…

人間六度「きみは雪を見ることができない」

きみは雪をみることができない (メディアワークス文庫) 作者:人間 六度 KADOKAWA Amazon いわゆる、難病恋愛ものではある。これまでそういうものは読んだことが無かったなあ。SFカーニバルで人間六度先生にサインを戴いて、その強烈な個性の印象があんまり強…

空木春宵「感傷ファンタスマゴリィ」

感傷ファンタスマゴリィ (創元日本SF叢書) 作者:空木 春宵 東京創元社 Amazon 「感応グラン=ギニョル」につづく第2作品集。前作の感想はこちら。 abogard.hatenadiary.jp 今回もテーマは繋がっていて、やはり人がアイデンティティを獲得する話。ではある…

米澤穂信「冬期限定ボンボンショコラ事件」

冬期限定ボンボンショコラ事件 〈小市民〉シリーズ (創元推理文庫) 作者:米澤 穂信 東京創元社 Amazon 考えてみると自分の初米澤穂信は小市民シリーズだった。手元の「春期限定いちごタルト事件」を見たら2005年3月発行の5刷だったのでその頃か。というか「…

池澤春菜「わたしは孤独な星のように」

わたしは孤独な星のように 作者:池澤 春菜 早川書房 Amazon 作家池澤春菜、待望の単著。思い入れが激しくいささか冷静でない気分を自覚しつつ、冷静に感想を記して行こうと思う。「ゲンロン 大森望SF創作講座」第6期に「柿村イサナ」名義で発表したものも含…

古処誠二「敵前の森で」

敵前の森で 作者:古処 誠二 双葉社 Amazon うーんうーんうーん、この人はもっと評価されて欲しいと思うのだけれど、実際文章はいいし展開も面白いしPIATも出てくるし、なんだけど、全部終わってみたら「なんかいい話」に落とし込んじゃうのはなんでだろうな…

ファインモールド「 1/35 軍馬輸送隊セット 三九式輜重車 甲」キットレビュー

ファインモールド待望の新製品・完全新規金型の日本軍アイテム「三九式輜重車 甲」のキットレビューです。合わせて「野戦炊事セット 九七式沸水車」のキット内容も見て行こうと思います。(基本はツイッターに挙げたことの再編集です)

中村融・編「黒い破壊者 宇宙生命SF傑作選」

黒い破壊者 (宇宙生命SF傑作選) (創元SF文庫) 作者:A・E・ヴァン・ヴォークト,R・F・ヤングほか 東京創元社 Amazon 創元SF文庫の未読を読んでみるキャンペーン(まだやってたのか)、中村融による日本オリジナル・アンソロジー。刊行当時「言うてもビーグル…

ロダーリ「羊飼いの指輪」

羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳 (光文社古典新訳文庫) 作者:ロダーリ 光文社 Amazon 「ファンタジーの練習帳」というサブタイトルに惹かれて読んでみる。童話というか寓話めいた短めの短編(重複表現)が20本、すべて結末が3通り提示されるマルチエンド…

ジョン・スコルジー「怪獣保護協会」

怪獣保護協会 作者:ジョン スコルジー 早川書房 Amazon やー、面白かったですよ。最近は手癖で書いてるんじゃないかって危惧もあったスコルジーですが、やはり上手い人だなあ。ユーモアとウイットに富んだ会話で回していくところ、山あり谷ありのストーリー…

川村拓「事情を知らない転校生がグイグイくる。」⑰

事情を知らない転校生がグイグイくる。 17巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER) 作者:川村拓 スクウェア・エニックス Amazon 修学旅行編、つづき。既に人間関係の構築が完全に出来上がっているので、浮かれ騒ぐ小学生をひたすら見せられる話になります。…

ジーン・ウルフ「書架の探偵、貸出中」

書架の探偵、貸出中 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5061) 作者:ジーン・ウルフ 早川書房 Amazon 前作を読んだときには心底長生きしてほしいと思ったジーン・ウルフですが。ご存知の通りシリーズ第2弾のこちらが遺作絶筆となりました。残念なことです。前作の感…

レ・ファニュ「カーミラ レ・ファニュ傑作選」

カーミラ レ・ファニュ傑作選 (光文社古典新訳文庫 K-Aレ 3-1) 作者:レ・ファニュ 光文社 Amazon ちょっと百合を勉強したくなって読む。まずは古典から入るスタイル( ˘ω˘ ) で、なるほどこれはいいですね。年若い女性の揺れ動く感情、過去の記憶に根付いた運…

メリッサ・スコット「地球航路」

地球航路 (創元SF文庫 ス 3-4) 作者:メリッサ スコット 東京創元社 Amazon サイレンス・リー三部作、完結編。前二冊の感想はこちら。 abogard.hatenadiary.jp abogard.hatenadiary.jp 人類が広く宇宙に進出している世界で、その始祖の星である地球が封鎖され…

大橋博之・編著「少年少女SF美術館」

少年少女 昭和SF美術館 作者:大橋 博之 平凡社 Amazon 戦後から始まる児童向けSF叢書の数々を、表紙画を使って紹介していく内容。日本SF作家クラブ50周年事業だそうで、時折挿入されるコラムに瀬名秀明とか池澤春菜とか……って眉村卓まであってびっくりしまし…

伴名錬・編「日本SFの臨界点 新城カズマ 月を買った御婦人」

日本SFの臨界点 新城カズマ 月を買った御婦人 (ハヤカワ文庫JA) 作者:新城 カズマ 早川書房 Amazon 昔から名前は知ってるけどちゃんと読んだことって無いよなーと思い。少なくともアンソロジーに収録された1本は読んでるのか。 abogard.hatenadiary.jp 「…

メリッサ・スコット「孤独なる静寂」

孤独なる静寂 (創元SF文庫) 作者:メリッサ スコット 東京創元社 Amazon 「天の十二分の五」に続くシリーズ第2段。前巻の感想はこちら。 abogard.hatenadiary.jp スター・ウォーズ旧三部作の影響だろうなんてことを書いているけれど、そもそもキャラクター配…

アルフレッド・ベスター「イヴのいないアダム」

イヴのいないアダム (ベスター傑作選) (創元SF文庫) 作者:アルフレッド・ベスター 東京創元社 Amazon 創元SF文庫の未読を読むキャンペーンです。 「分解された男」「虎よ!虎よ!」あと「ゴーレム100」か。ベスタ―というと長編のイメージなんだけど、こちら…

坂井のどか「もののふうさぎ!」

もののふうさぎ! (文芸社文庫NEO) 作者:坂井 のどか 文芸社 Amazon 「女子高生が主役の小説は全部ファンタジーだ!」とかやってきたけど、流石にそれもどうかと思うライト文芸作品。第6回文芸社文庫NEO小説大賞優秀賞の、「居合」をテーマにした青春スポー…

メリッサ・スコット「天の十二分の五」

天の十二分の五 (創元SF文庫) 作者:メリッサ スコット 東京創元社 Amazon 創元SF文庫の未読を読んでみるキャンペーンその2。以前からタイトルだけは知ってましたねこれ。でも3部作だとは知らなかったし、魔法の力が支配する宇宙が舞台のスペースオペラだと…

R・A・ハインライン「レッド・プラネット」

レッド・プラネット (創元SF文庫) 作者:ロバート・A・ハインライン 東京創元社 Amazon 創元SF文庫の未読を読んでみるキャンペーン(何)ハインラインのジュブナイルSFも色々読んでたけど、これは未読でした。Amazonの書影は現行版が出てるけど、図書館で書庫…

東京創元社編集部・編「創元SF文庫総解説」

創元SF文庫総解説 東京創元社 Amazon 近年はこういう資料書籍がよく刊行されますね。むかしからハヤカワはデータベース構築に積極的だったイメージがあるのですが、創元はちょっとおぼえが無い。専門の雑誌媒体を出してたかどうかの差なんだろうか。ともあ…

今年の一番について考える。

毎年恒例のやつです。近年の自分は「いずれ出来なくなるのだからやりたいことはやれるうちにやっておけ」精神で動いているのですが、「いずれ出来なくなる」というのは、これまでは自分に内在する要因と捉えていました。でも、そうではない。それだけではな…

「SPY FAMILY CODE: WHITE」見てきました。

公式。 感想としてはネガティブなものになります。そういうのが苦手な方、映画を楽しめた方は読まれない方が宜しいかと思います。

古橋秀之「百万光年のちょっと先」

百万光年のちょっと先 (ジャンプジェイブックスDIGITAL) 作者:古橋秀之,矢吹健太朗 集英社 Amazon もとは徳間の「SF Japan」誌に掲載された作品を集英社から単行本化されたもの。先日「四つのリング」を再読してやはり面白くて、まとめてよんでみようと。ち…

C・L・ムーア「暗黒神のくちづけ」

暗黒神のくちづけ―処女戦士ジレル (ハヤカワ文庫 SF 139 処女戦士ジレル) 作者:C.L.ムーア 早川書房 Amazon 女戦士ジョエリーのジレルを主人公に据えたヒロイック・ファンタジー連作短編集。このシリーズは以前「ヘルズガルド城」を『不死鳥の剣」で、また同…

松田未来・※Kome「夜光雲のサリッサ 11」

夜光雲のサリッサ(11)<完全版> 夜光雲のサリッサ<完全版> (RYU COMICS) 作者:松田未来,※Kome 徳間書店(リュウコミックス) Amazon 前巻の感想で「1stガンダムぽくなるかも」などと書いたけれど、要塞攻略戦と言えばクライマックスだと感じるのはガンダム…

高野史緒「グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船」

グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船 (ハヤカワ文庫JA) 作者:高野 史緒 早川書房 Amazon 刊行以来評判が高かった1冊を神保町ブックフェスティバルでサイン本購入。いろいろと声は聞こえてきたので二人のキャラクターがそれぞれ属するパラレルワールドが交…

ロバート・シルヴァーバーグ「時間線をのぼろう」

時間線をのぼろう【新訳版】 (創元SF文庫) 作者:ロバート・シルヴァーバーグ 東京創元社 Amazon うーん、なんかダメだったなこれ(´・ω・`) 読んだ、という記録だけ残しておく。