- 作者: 丸岡大介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/24
- メディア: 単行本
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当初タイトルを「ナポレオン狂のための―」と勘違いしこれはなんだマトゥーラッハ大将とかそういう向きの類かと誤解したのは阿刀田高に「ナポレオン狂」という短編推理小説があるからで本文はナポレオニックとは何の関係もあるまいと思って読んでみると開頁一番「要するに戦争とはまったくカメレオンのようなものである」などとクラウゼヴィッツが引用されあまつさえ本文中に度々「戦争論」が登場するに至っては当初の誤解もさほど的外れではないかと苦笑しながらしかし内容はまるで自己啓発的強制収容所のような寮内で言語明瞭意味不明瞭な政治イデオロギー的観念論を投げつけあう学校教師間の派閥抗争と疑心暗鬼に駆られるスパイ活動と疲弊していく個人の生活の果てに暴走族はパーパーパーパーパーとあーなんだろうなこれある種の発狂文学かなみたいな安部公房とか好きなひとはこーゆーのも好きなんだろうないや俺も好きだ今回試しに句読点を一切使わず書いてみたけど別にジョイス風じゃないしましてや本文がそうだってこともないしどうして版元は新潮社じゃないんだろうと疑念も差し挟みつつもとにかく疾走感。です。