どっちもミニシアターで、如何にもマイノリティだよな(何)
「いのちの食べかた」
http://www.espace-sarou.co.jp/inochi/
食肉や農産物など「食べ物」の生産加工現場を撮ったドキュメンタリー。捕鯨問題とかに考えが及ぶかと思ったら直後に冷凍餃子問題が起きてそれどころではなくなった(笑…えない)
食糧供給って遠の昔に大規模産業化されていて、やはりそこには危険性が潜んでいるのだろうけれど、かといってそれを止めて(云わば鎖国的な)自給自足体制を構築できるかといえば、そんなことは到底不可能である。戦前の人口規模ですら外米無しには維持できなかったのだし*1、やっぱりこの先もぼくたちわたしたちが普通に生活していくにはヒヨコやブタやウシをベルトコンベアーに乗っけたり、アホほど広い畑地にアホほどデカい作業機械を走り回らせなきゃいかんのだろうと思う。
ブタやウシの屠殺場面があったりしていろいろ衝撃的なのだけれど、ちょっと考えてみればそんなのは昔っから普通に存在する行為であって、いまさら驚くことではないのかも知れない。ただ、我々の社会はひどくそれを隠蔽しているのだろうとは思う*2
それまでは従順に運ばれ体毛など剃られてきた牛が、初めて入ったケージの中で眉間に装置(電気ショック?)を押し付けられる瞬間には怯えて暴れる。クジラやイルカじゃなくても「死」を拒む知性はあるのだなと・・・思わされる。
ラインに従事する人たちにもいろいろと考えさせられるところはあったのだが、迂闊な筆致で文章化するのはちょっと憚られるので書かない。一重に自分の言語能力の問題である。
「ぜんぶ、フィデルのせい」
「十二歳の子供に正しく説明できない職業は全部『詐欺師』だ」という極論(笑)があってまあ、なんだろうそんな感じかな・・・突如として共産主義とウーマンリブに感化される両親と、そんなことより日々の生活がずっと大事だと地に足の着いたものの考え方をするよくできたお子さんの話。家のお手伝いさんが最初は反カストロなキューバ人から軍政に反対するギリシア人→亡命ベトナム人と世界中からいろんな「抑圧された気の毒な人々」を見つけてくる両親萌えwそのたんびに得体の知れない外国料理を食べさせられるアンナ気の毒ww家の中はヒゲもじゃのアジェンデ政権支持者だらけで満足に友達も呼べないwww
と、笑うだけの話ではないと思う。大人の掲げる「理想」が実は単なる「空想」なんじゃないかということを子供の目線で捉える話のように思えるし、現実的で冷淡な子供の目線*3を前にしても「希望」を掲げなきゃならない大人も大変なんです。
最後チリの軍事クーデター映像に出てきたのがM41ウォーカーブルドッグ軽戦車だったのでどうしてもニヤケてしまふ。なんでぇ、結局アメリカじゃんかよ…
しかしこの映画これまで長らく対立軸であった「左翼思想」と「ロリコン」を平和共存させた点では実に画期的だと私は言いたい!!*4