ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

ティーノ・ブッツァーティ「シチリアを征服したクマ王国の物語」

来年の干支はクマです。というのはしけた釣り餌で、ホントは年末に読んだいくつかの書評で挙げられていたので読んでみる。児童書コーナーというのは流石に普段足を踏み入れないので新たな発見に満ち溢れている空間ではある*1

お話は簡単、山で暮らしていたクマたちが寒くて腹が減ったので人里に降りて来て文明化し、一夜の繁栄を謳歌するもやがて爛熟退廃し再び山に戻る。とゆーカイジ思うんだけど文明ダメ、自然最高。クマよサンキュー!みたいなファンタジー小説だ。なんと幼稚な。

だが、それがいい

木村拓哉が総理大臣になるドラマはとんでもなく幼稚だったがそこが面白かった。そんな感じかな。アレを真面目に受け取った(選挙権持ちの)ヤツがいたら大問題だろうが、娯楽幻想として見ていればそれ自体は良いもので…そう、文明に対しての批判は文明という手段によって伝播される。それが判っていれば絵空事もまた楽し、だ。

そう、絵だよ。表紙画も表示されていますがその


挿絵が


かわゆすぐる(*´д`*)


こんなキュートなクマたちがスパイク・バイヨネット付小銃を武器に大公の軍勢と戦い、イノシシの軍勢と戦い、化け猫と戦い、城砦を打ち壊し、閲兵行進を行い、ばくち打ちで身を持ち崩し乱痴気騒ぎを繰り広げ


(;´Д`)ハァハァハァハァ/lァ/lァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \アノ \ア ノ \ア


小学校中級以上向けだそうでたしかに低学年からこのような特殊な性癖に晒されるのは危険だろう。R−10年齢指定に相応しい作品である。

*1:なんか「創竜伝」とかが児童文庫化されてた…