- 作者: ブルース・マイルズ
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2009/09/08
- メディア: 文庫
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その昔朝日ソノラマから出ていて、名前だけはよく知ってた一冊*1。いまでこそ世界中様々な国の軍隊に女性飛行士は存在するが、組織的に戦闘任務に投入したのは第二次世界大戦もとい「大祖国戦争」のソ連軍ぐらいじゃないかなーの、ドキュメンタリー。訳文が非常に読みやすくて好感を憶える。
概ね3つの部隊に分かれた女性パイロットたちの、個々人の小さなエピソードが積み重なって出来上がるような一冊なので詳細は避けるが、他では見られないような話が満載。辛い中でも軍服の仕立てや化粧道具などお洒落に(こっそり)こだわったり、当然のように発生するいくつものロマンスやら。フィクションにしばしば登場する*2夜間爆撃機隊のPO−2機の戦闘・運用なども含めて面白いものだと思う。
女性飛行士撃墜記録の持ち主、「スターリングラードの白バラ」ことリディア・リトヴァク少尉のいろいろとか、事務手続き的な事情で訓練所に入ったときには他の女子はみな卒業してて男だらけの中に自分ひとり「ちこくだー」みたいなヴァレンテイナ・ペトロチェンコヴアとか、前任の司令官(女性)が事故死した後を受けて、男一人で女子爆撃隊を率いる破目になったマルコフ少佐とか、
ライトノベル向きの話がてんこ盛りで萌えス(*´д`*) ハァハァ
まあその、なんだろうなそもそも娯楽の少ない国で、現在よりは貞操観念の硬い時代で、なにより戦時下という特殊な状況にあったとしても、
男も女もみなとてもストイックなのです。
美しいなあ。
や、原著は旧ソ連時代の1982年刊行なんでいくらイギリスの作家が書いたものにしろどーせプロパガンダ的な
失礼、誰か客が来たようだ。
*1:なんか昔「魔女の宅急便」のパロディ漫画で知った覚えがw
*2:「クルスク大戦車戦」 http://d.hatena.ne.jp/abogard/20051229 が参考にしたろう箇所を見つけてニヤニヤしてしまう