- 作者: ロンカリージュニア,藤井光
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2013/04/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (48件) を見る
「とんでもねえ、わたしゃ神様だよ」と言ってたのは志村けんだけど、そんな感じでふらっとスーダン、ダルフール地域に現地女性の姿を借りて顕現した神様が、いろいろあって死んでしまった/(^o^)\ナンテコッタイ というお話。神様を殺した銃弾・爆弾が中国製だったらいかにもダルフール紛争ぽいが造物主は人類を平等に憐れむのでそれがロシア製であろうとアメリカ製であろうと無関係に死んだものと思われる。そういうものだ。
で、この本自体は連作短編集で神が死んだ「そのあとの」世界を淡々と描いていく。聖職者が自殺したり若者が無軌道な暴力をぶつけて殺し合ったり過剰に子供を崇拝したり、聖職者がアル中になったり死んだ神の肉を食べた野犬が知性化したり、軍隊が馬鹿の集団になったりきょうだいが無差別殺人を犯したり馬鹿の集団になった軍隊が大敗北を喫したりで最後は無邪気な人々がTV画面に夢中になるまま砲弾が降り注ぐ。淡々とした日常。「神は死んだ」からといってとりたてて人類が滅亡する訳でもなく宇宙が崩壊する訳でもなく、ただただ日常生活が淡々と悪化していく様がなんだか不思議な感覚ではある。つまりこういうことなんだろう、
神は死んだ!(`・ω・´)
うん知ってた(´・ω・`)