- 作者: 誉田哲也
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/02/10
- メディア: 文庫
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女子高生が主人公なのでファンタジー小説です(死)
チャンバラやってる話だから時代小説にカテゴライズしようかと思ったけれどそりゃあんまりだしほんとはスポーツ小説かむしろ青春小説(うぷぷ)なんだがまあいいや。どうせ書いているのはオッサンだしな。
ともかく
大収穫でした。
いや〜面白かったねこれ。前々からタイトルは知ってて女子高生が剣道やる話で「――セブンティーン」「――エイティーン」と続くのも知ってたけれど、ふだんあんまりどころか全然読まないジャンルだったので見かけても素通りしてました。ちょっと前に病院の待合室でマンガ版(「しおんの王」の人でしたね、アフタヌーンコミックスだったのかな?)を途中までは読んでたのでそーいやあの話は続きどうなるんだろうかと、そんな軽い気持ちで手にとってみたらおーもーしーれーのなんの。二人の剣士の在り方生き方を一人称という言わば少女小説の定石を踏んで、且つ一章ごとに視点を切り返してまさしく立ち合うかのような形で記述していくスタイルが、「武道」のなかにある思弁性とマッチしていて良いなあ。勝つことってなんだろう?楽しむってなんだろう?正反対の立場にいた香織と早苗のふたりが、クライマックスではそれぞれ考え方、ものの見方を変えて勝負する様は実に胸が熱くなる。
「ことば」で書いてあるのがよかったんだろうなあ。もしもマンガで全部読んでいたら、ここまで楽しめなかったかも知れません。理屈っぽいところが琴線に触れたのよw 映画化されてたそうだけどまあそっちは見なくていいだろう。むしろアニメ化してくれ。そしてタイトルを「ふたりはプリキュアブシドー」とかにしてくれ。
中学のときにちょっとだけ剣道やってたのよね。結局ものにならんかったけどね。
<追記>
ちょっと調べたらマンガ版(なぜか講談社アフタヌーンと集英社マーガレットの2作あって、自分が読んだのは前者)、最後は駆け足ダイジェストで打ち切りみたいな感じだったらしい。全部読んでたら原作には手を出さなかったかも知れないし、かといってマンガを読んでなければそもそも原作を手に取らなかっただろうしで、「マンガを途中まで読んでた」ことが結果的には幸いでしたね・・・