ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

スケールアヴィエーション編集部 編「ツバサノキオク」

ツバサノキオク: 震災・災害に立ち向かう救難最後の砦 自衛隊救難部隊の真実と実態

ツバサノキオク: 震災・災害に立ち向かう救難最後の砦 自衛隊救難部隊の真実と実態

航空機模型専門雑誌「スケールアヴィエーション」誌連載記事を単行本化したもので、著作表示は同誌編集部になっているけれど、直接の執筆は「ガールズ&パンツァー」のプロデューサーとして、あるいは茨城県大洗町観光大使として知られる杉山潔氏によるもの。杉山大使が「飛行機の人」だというのも昔からよく知られていて、この連載、この一冊は大使が長年に渡って追い続けてきた自衛隊航空救難部隊の活動を広く世の中に伝え、後世にまで残り続ける貴重な一冊です。

東日本大震災当時の活動記録はカラー写真も含めて多くページを割き、あれから5年が過ぎても生々しく胸を打つこと、感傷に呑まれそうになることが多い。それでもいつか社会は、人々は、この痛みを忘れてしまうことだろうし(あるいは別種の痛みに上書きされてしまうだろうし)、そんな時にこそ、この貴重な記録はあらためて大きな意味を、意義を持つのではないかな、と思います。

どうもあまり、うまく言葉にできない。「よみがえる空」をちゃんと見ておけばよかったなあと、それはやや後悔。