ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

葛原和三「機甲戦の理論と歴史」

機甲戦の理論と歴史 (ストラテジー選書)

機甲戦の理論と歴史 (ストラテジー選書)

ま、タイトル通りの一冊で。

タンクという兵器が世に現れてから精々100年弱、なんだかんだいって歴史は短く、それでいて良いお手本と悪い例は実にはっきりトピック化されているのでどんな著者のどんな本でもそれほどの差異は無く、どこかで聞いたような話をまた読まされるわけなのだが…

それでいて尚、本書はハードウエアやソフトウエアよりアーキテクチャーに重きを置いたような内容で、それは面白かった。いやハードはともかくどこからソフトでなにがアーキテクトか自分でもよくわかんないけど(えー

19世紀末から一次大戦を経て、マジノ線を突破されて終わるフランスの戦史ってもっと研究されてもいいのかなー、とも。隣国に対し外線で接し、軍事力を増大させながら姿勢としては守勢を保ち続けるのって結構大変かも知れない。(その点ドイツの方が明快な方針を構築し易い地理的・政治的状況にあったと言えそうだ)

多分この本すごく入門者向けなんだろうと思う。「戦車ってなんですか?」ってひとはまず運用面から知識を累積していくのもいいんじゃないかなーと

ま、そんなところから入ってくるヤツもいないと思うんで「戦車ってなんですか?」ってひとはとりあえず模型屋に行くべき。