
- 作者: ジョーゴアズ,Joe Gores,木村二郎
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/12
- メディア: 単行本
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別作家によるダシール・ハメット「マルタの鷹」の前日譚。オマージュというか要は二次創作で、良かれ悪しかれそういうもの、である。私立探偵サム・スペードといえばハードボイルドの非情さを表す代名詞のような人物で、「マルタの鷹」第一章中ほどで登場した相棒のマイルズ・アーチャーが第二章の冒頭でもう死んでる*1というのに
「これでやっと少しひらけてきた。マイルズのやつがどこかでくたばってくれたら、ここもなんとかやりくりしていけると思っていたんだ(後略)」
なんて台詞を吐くのである。まさに非情!男はこうありたいね!!でもこの本読んでそれまでのアーチャーのアチャーぶりに目を遣ると
はい先生、わかります(・ω・)ノシ
な気分になる。だいたいそんな感じの本です。なぜスペードがごく僅かな数しか生産されなかったウェブリー・フォスベリー・オートマチック・リボルバーについて「何度も見たことがある」のか、その理由が明かされるとか、いや、そういうこと望んでる人ってそんなに大勢いるのかなと、賛否両論ありそうではありますが…
スペードの秘書エフィ・ペリンがまだ初々しくてすっげェ可愛いので全部許します(*´Д`)ノシ
なんというかこー、これは戸松だなと。いやそういうこと望んでいる人って全然いないと思いますけど。
余談。
マイルズ・アーチャーのあまりの呆気ない死に様からロス・マクドナルドが生み出したのが私立探偵リュウ・アーチャーで、これは非常に人気が出て長生きしました。そこで自分はRPG「クトゥルフの呼び声」でアーチャー・マイルズなるキャラクターを作って、これは不人気で早死にしました(´・ω・`)ショボン
*1:ミステリー小説界の夜叉八将軍・不知火と呼んであげやう