ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

フリッツ・ライバー「ビッグ・タイム」

うは、流石に書影は出ないか。表紙はこんな感じです。

これサンリオSF文庫の第一回配本第一弾なんだぜ…(ゴクリ

フリッツ・ライバーの「改変戦争(チェンジウォー)」シリーズは創元SF文庫のアンソロジー「影が行く」asin:448871501Xに収録されている「歴戦の勇士」を読んで興味を持ったんだけど、現状ではそれ以外の作品は全然読めない状況です。かろうじてシリーズ唯一の長編である本作だけがそのむかしにかのサンリオSF文庫で翻訳されていて…と。

いやー、なんだか久しぶりに訳が古いとか悪いとかで、とにかく何が書いてあるのかサッパリ頭に入ってこない、珍しい状況に陥りました。人類の歴史に時間の外から干渉をあたえる「スパイダー」と「スネーク」ふたつの勢力が抗争を続けていて、時間の流れから外れた療養所?的な場所(プレイス)に何者かが核爆弾を持ち込み…とか、そんな展開らしいのだけれど、とにかくホントに、なにがなんだかわからないのである。あとがきで訳者も詫びているので、決して自分自身の読解能力が劣っているとかそういうことではないと思う…

知らない「アフタヌーン」の連載漫画をいきなり途中から読まされたり、知らない前衛劇団の前衛舞台劇を前衛客席で観覧させられたような気分にはなったけれども、巻末に載っているフリッツ・ライバー評はなかなか面白いものだったんで、資料的な価値等含めて読んだ事自体はまーよかったな。