ひとやすみ読書日記(第二版)

最近あんまり読んでませんが

ジェフリー・アーチャー「ケインとアベル」

ケインとアベル (上) (新潮文庫)

ケインとアベル (上) (新潮文庫)

ケインとアベル 下 (新潮文庫 ア 5-4)

ケインとアベル 下 (新潮文庫 ア 5-4)

ジェフリー・アーチャーに初めて接したのはこの作品なのだけれど、小説そのものではなくてこれをベースにしたアメリカ製のTVドラマだった。先日20年ぶり?ぐらいに再放送されていやー懐かしい。そしてわたしはあることに気がついた。

まだ原作読んでなかった(´・ω・`)

なんで…なんで読んでなかったんだろう…まあともかく、すごい遠回りをした気がするが、うん、これは面白いなー。

いや実際不思議では在るんだ。ビジネス小説ってそんなに好きな分野ではないし「ケインとアベル」の内容ってこの手の話じゃありがちでベタなお話なんだけどなあ。

同年同日にまったく異なる環境で生まれた二人の男が一人は上流階級、一人は成り上りとして経済社会で激しく競い合い、お互いがお互いによき友を持ち人を愛し、挫折しまた立ち上がりそして生涯相手を憎悪し対立し続けた先に…
二人の男の人生を軸に現代アメリカ史を語るような面があって、TVシリーズではばっさりカットされてて気がつかなかったが、第二次世界大戦のシーンもちゃんとあるんだな。もっともレマーゲン鉄橋攻略場面は流石に予算都合付けられなかったんだろうと、納得。

物語は1960年代末で完結するんだけど執筆は80年代だ。その頃ポーランドが置かれてた状況、西側の目に映ってた姿って今とは随分違うよなあと、それはドラマの再放送を見て思った。*1

*1:連帯とかワレサ議長とか、その辺です