- 作者: 神林長平
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/03/09
- メディア: 文庫
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特に連作やテーマ統一されていない神林長平の短編集を読んだのって随分久しぶりな気がする。そして久々に再読した「ぼくの、マシン」に、何故か前に読んだ時よりも鮮烈な印象を受ける。初読は「戦闘妖精・雪風解析マニュアル」asin:4152084316で実はこれ持ってたりするんだけれど、そのときよりもずっとずっとあー、なんだろうな、ヴィヴッドな?恋愛小説に思えるのは不思議だ。読んでる自分が変わったからでは、多分なくて「雪風」の文脈で読まなかったからかな。創元のアンソロジーで読んだらまた違うのかな…
いろいろあるけどやっぱり表題作につきます。これSFマガジンの伊藤計劃追悼特集のときには読まなかったんだよな…なにかこう、直接的過ぎたのかな。
「ぼくは伊藤計劃だ」
いまぼくはフィクションを必要としているのだと悟る
大丈夫だ、われわれが、ぼくが、書いてやる。
すごく直接的な、ここまでストレートな追悼文を「虚構」として記述できる筆力にはただただ感服せざるを得ない。フィクションしよう、出来るだけたくさん。