アニメの話ね。
・#よりもい こと「宇宙よりも遠い場所」
当初全くスルーするつもりだったんだけど、昔住んでた館林が舞台で~と聞いて見始めたらまあぐいぐいハマりまくりですよ。どこでスイッチが入ったかといえばたぶん3話で、結月に対して他の三人が「別に友達ではない」旨をつげるところかな。そこでこの作品は「他人であった誰かが友達になるまでの話」なのかと思ったのだけれど…まあ、どうでしょうね。たぶんこの作品は「日常もの」だったんだろうと思います。「宇宙よりも遠い場所」という作品タイトルを最終話直前回に使って、ではその先に何があるかと言えば日常だった。日常の当たり前は、実は困難の連続であり、女子高生が当たり前の自分を全うする、つまりはハードボイルドアニメだったんだよ原寮だよチャンドラーだよマジだよ!!!!
このご時世にオリジナル1クール作品でこんなにも骨太なアニメが見られる、とても幸福な体験でした。「何を描くか」とおなじぐらい「何を描かないか」にもウェイトが置かれていて、特に父親の存在がほぼ無い、というのは結構なおどろきでした。キマリの父親こそ出てきたものの、当初母子家庭かと思うくらい存在感が希薄で、他の3人の父親はまったく出てこない。日向に至っては家族の描写がひとつもない。居るか居ないかさえわからない。でもそれは多分、描いちゃうと話の流れに緊張感が出ないから、あるいはノイズになるからじゃないかなー。10話で報瀬に叱責される日向の元チームメイトたちが、ではどんな表情でそれを聞かされていたのかも一切画面に表れない。そういう思い切りの良さは今風ですね。
もしもこのアニメが2クール作品だったらその辺をもっと掘り下げられたかもしれないけれど、それをやらないことでお話は純化されたんだろうと。
声優陣の演技は皆良かったけれど、やはり花澤香菜さんであります。一作ごとにどんどん成長というかどんどん素敵になって行くけれど、ときどきほろっとカミナギっぽいところを見せてくれるのがたまらなくうれしい。
・#高木さんめ こと「からかい上手の高木さん」
「最近のアニメは原作の一部を切り取って無難にまとめる工場みたいな」作りだというのは、しばしば批判的に言われることですが、この作品はまさにそういう要素を大変ハイレベルに仕上げたアニメだったように思います。高橋梨衣さん演じる高木さんと、梶裕貴さん演じる所の西片くんの、二人の演技の絶妙な緩急やテンポの良い演出はもちろんだけど、ユカリちゃんはじめボンクラーズ(違)3人組とか高尾木村コンビとかまーみんないいよなあ10代はなあ…
たぶんね、高木さんや西片くんのようなひとたちを「ウーフニック」というんですようん、きっとそうだ。
身の周りで評判が良いので途中から見始めました。よりによって初めて見た話が「夏用のシュラフでいかにして冬場の使用に耐えるか」なんて回だったのでこいつら事故を奨励してるのかとやや鼻白んだのだけれど、まあそんなことはなかった。むかし山登りしていたころを、そういえば自分も10代だったなあ、ちょっと思い出してほっこりするアニメでした。あと身延が舞台の回があって、やっぱりむかし山登りしていたころに身延には良い思い出があって、極めて個人的に面白かったなあ。斎藤さん可愛い。
・なんだっけ、あれだよアレ。
いやまあ見てたけどなあ。良いものを作るにはお金が大事ですというのは真理ですね。「けものフレンズ」とはいろんな意味で対照的でした。
今期のアニメは1クール作品でも随分楽曲(主題歌や挿入歌)の多い作品があって、いまどきのアニメの営業、利益を産み出す方法としての「歌」の占める割合は増えて行くのでしょうね。それはきっと良いことなのです。
放送継続中の作品についてはまた別の機会に。そして「カードキャプターさくら クリアカード編」は信仰の分野に属するので触れません。