オルドビス紀・シルル紀の生物 (生物ミステリー (生物ミステリープロ))
- 作者: 土屋健,群馬県立自然史博物館
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2013/11/12
- メディア: 単行本
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ペルム紀を読もうかと思っていたけれど、気が変わってこちらを先に。この辺の年代は年表の中で「なんかそんな時代があるらしい」程度の認識しかなくて、前書きにも「さほど知名度の高い時代ではありません」とある。しかしながら読んでみれば、地味とはいえ現代までに繋がる地球環境の礎が着々と組み立てられていく時代であり、脊椎動物も無脊椎動物も、これ以前の生物に比べればずっとわれわれに近しい存在だなーと、思わされること然り。
デボン紀を読んだ時(http://abogard.hatenadiary.jp/entry/2018/12/11/212740)と同様、三葉虫の多様さには目を見張るものがある。三葉虫というと小さくて平たいもの、なんならそこら辺の化石売り場にも普通に並んでいるような普通なイメージがあったけれど、それらは(考古学的な意味で)価値が低いからそこら中で見られるのであって、特徴的な形状や生息当時の生態を伝えてくれるような化石には、やはり目を見張るほどの特徴と多様性があるものですね。もっと仮面ライダーに三葉虫怪人出してくれ。1号・2号ライダーのころのショッカー怪人ザンブロンゾぐらいしかいないじゃないか(知るか)
シルル紀のパートでこの頃からサソリが生まれていて、既に現在とほとんど変わらぬ形態をもっていた…と知ったのは大変に大きな驚きです。海サソリとも違っていて、しかし当初は海にいて、そして陸上へと歩み出していく。幾度もの大量絶滅の時期を経てなおサソリは現代に繁栄し、ビッグシックスの只中でさえ特に絶滅の危機は叫ばれない。強いなあサソリ。ちょっと見る目が変わりました(笑)